阪神ドラフト1位・岩貞祐太投手は13奪三振完投も2失点で敗戦

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 明治神宮大会出場をかけた、関東大学野球選手権(横浜市長杯)では横浜商大が春の覇者・上武大と対戦し、阪神ドラフト1位の岩貞祐太投手が先発した。

最速146km/h

 岩貞投手は最速146km/hを記録したものの8安打5四死球とやや荒れ気味の内容、しかしストレートやカットボール、スライダーなどで13三振を奪い、9回156球を投げて完投し2失点に抑えた。ナインが頭を丸めて臨んだ試合で王者を相手に互角の試合を演じたものの1-2での敗戦となった。しかし岩貞投手は大学野球最後の試合を勝利で飾れずに悔しがり、佐々木監督が「取材は無しでお願いします」と話すなど気を使っていた。しかし佐々木監督は「精神的に大きくなったな」と岩貞投手の成長を思い返していた。

阪神スカウトが高い評価

 ドラフト1位で指名した阪神は、担当の北村スカウトの他、中尾スカウト、平塚スカウトの3人で視察し、北村スカウトは「いい面がたくさん出てよかった。今後に向けて、いい経験をしたと思う。いいカットボールがピンチを救っていたという印象。もっと真っすぐを使えばカットが生きたのかなと思うけど。特長のある球は出していた」と話すと、「十分できる。大丈夫だ」と力を込めた。

 岩貞投手は熊本の必由館高校出身で3年生のときはベスト4まで勝ち上がる活躍を見せたが全国的には無名だった。横浜商大に進むと140km/h中盤を記録し、182cmの左腕投手という事で代表合宿にも召集されて注目されるようになった。

 まだ細い下半身と制球力の課題があるものの、大学4年生の秋には変化球をうまく使って完封するなど確実に成長をしている。プロでは下半身を鍛えて安定したフォームを身に付けて、堂々とした本格派左腕として活躍をして欲しい選手。

 岩貞は天を仰ぎ、しばらく動けなかった。明治神宮大会への道は閉ざされた。ベンチ裏で学生最後のミーティングを終えると帽子を深くかぶり、バスへ歩を進めた。学校側から取材規制が敷かれ、本人の取材対応は無し。しかし虎入り前、最後の投球は、さすがとうならす内容だった。

 「いい面がたくさん出てよかった。今後に向けて、いい経験をしたと思う。いいカットボールがピンチを救っていたという印象。もっと真っすぐを使えばカットが生きたのかなと思うけど。特長のある球は出していた」

 担当の北村スカウトがうなずいた。中尾、平塚両スカウトもスタンドから熱視線。その素材に改めて、ほれた。

 6月の全日本大学野球選手権を制した上武大に一回、2点を奪われた。しかし以降は立ち直り、四回には自己最速に2キロと迫る146キロを計時。七回まで毎回13奪三振、うちカットボールなどスライダー系で7K。9回8安打2失点、156球を投げ切った。27日の神奈川大との練習試合では不甲斐ない投球で、佐々木正雄監督(64)の指示で5厘刈りに。結果は無念も、内容ではしっかりと雪辱した。

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