東都大学野球春季2部リーグでは、1部復帰を目指す名門・駒澤大が、今季から2部へ初昇格した帝京平成大に3-10で大敗を喫した。今秋のドラフト上位候補に挙がる最速155キロ右腕、仲井慎投手(4年=下関国際)が先発したものの、この日は序盤から帝京平成大打線の徹底した「仲井対策」に苦しみ、5回7安打5失点(自責4)。152キロを計測しながらも、勝負どころでの甘さを突かれ、今季初黒星を喫した。
5回5失点の乱調、仲井慎を困惑させた帝京平成大の粘り
仲井慎投手は初回に味方の援護で1点をもらった直後の裏、1死二塁から帝京平成大の3番・前本捷壮選手に同点打を浴びると、2-1の3回にも同じ前本選手に同点ソロ本塁打を許した。その後も四、五回と立て続けに失点を重ね、本来の力を発揮できないままマウンドを降りることとなった。
仲井投手は「相手が対策してきているなという印象があった。その中で(自分が)対応しきれなかった。変化球が投げ切れなかった部分もあって、追い込んでも高さが甘くなってしまった。2ストライクに追い込まれると相手がバットを短く持つなどして対応しており、それに手を焼かされた(サンケイスポーツ)」と話し、「相手の対応に困ってしまった。途中から変化球を中心に組み立てたけど、浮いてしまってヒットゾーンに飛ばされてしまった(サンケイスポーツ)。」と、相手に対応しきれなかった悔しさを滲ませて振り返った。球自体は「悪くなかった」と話し、152キロを計測したが、徹底して食らいついてくる相手に押される形になった。
香田誉士史監督「1週空き」の難しさ指摘
名門復活を託すエースの敗戦に、香田誉士史監督(55)は冷静に現状を分析した。今季の駒大は、開幕から2週を終えて勝ち点2を挙げる順調なスタートを切っていたが、今節は1週間の空き期間があった。その調整の機微が、マウンドでのパフォーマンスに影響したと指揮官は指摘している。「(リーグ戦が)1週空いての3節目。体調とかいろんなもの(要素)があるなかで、課題の残るマウンドだった。マウンドとかを含めてバランスが合っていなかったのかもしれない(サンケイスポーツ)。」
下関国際高時代に甲子園準優勝を経験し、最速155キロ右腕に成長したが、昨年までは主にリリーフで投げていた。しかし昨秋の入れ替え戦では先発をしたものの、5失点でKOされ、1部残留をすることができなかった。今年は先発として、それらの経験や能力を「勝てるピッチング」につなげる事が必要となる。今年は拓殖大戦、東農大戦で1戦目に先発して勝利を手にし、それができているようにも見えたが、この日の5失点で、まだ投手としての様々な経験が必要となる事がわかった。
昨年は春に2部リーグで優勝し1部に昇格するも、秋は1部最下位となり2部降格となった駒澤大。今年は2部で首位を走るも、初めての2部で4連敗中だった帝京平成大に大敗を喫した。東都は隅々まで戦国で、隙があればそこからチームが転げ落ちていく強さがある。
【仲井 慎】 プロフィール
- 氏名: 仲井慎(なかい・しん)
- 所属: 駒澤大学(4年・投手の主将)
- 出身: 兵庫県(加西市立九会小-加西市立九会中-下関国際高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 177cm、83kg
- 主な特徴や実績: 自己最速158キロ。高校時代はエース兼遊撃手として甲子園準優勝に貢献。大学進学後は2年時からリーグ戦登板。今春、158キロをマークするなど球威が飛躍的に向上。高い身体能力とフィールディングの良さも魅力の2026年ドラフト上位候補。
















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