【大学野球選手権】注目投手編、仙台六大学MVP右腕・桜井頼之介投手にドクター0・林京平投手など

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6月9日に開幕する全日本大学野球選手権に出場する注目選手について、先日はドラフト1位候補5人を紹介した。他にも各リーグで圧倒的な成績を残した投手がおり、全国の舞台で一気に評価を上げる可能性を秘めた逸材が揃っている。注目投手を紹介します。

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各リーグで圧巻の成績を残した「絶対的エース」たち

まずは、激戦のリーグを勝ち抜く原動力となった投手たちに注目したい。仙台六大学で10戦全勝優勝を飾った東北福祉大のエース・櫻井頼之介投手(4年)は、ドラフト1位候補編でも紹介した堀越啓太投手よりも信頼感の高い投手で、プロも注目する最速151キロ右腕だ。今春はリーグMVPに輝く活躍を見せ、特に優勝を争った仙台大との直接対決では、NPB12球団のスカウトが集結する中で4安打完封勝利を挙げており、大舞台でも素晴らしい投球を見せられれば、ドラフト1位候補に入ってきそうだ。また高校時代に甲子園で150キロを記録した滝口琉偉投手も、この春の優勝に大きく貢献をしており、その球威と度胸ある投球が注目される。

東海地区代表・日大国際関係学部林京平投手(4年)は、今春のリーグ戦で37イニングを投げて防御率0.00という驚異的な安定感を見せ、MVP、最優秀投手賞、最優秀防御率に輝いた。最速152キロとも言われ、試合でも150キロ近い速球と切れ味鋭いスライダーを武器に、今度は全国の強打者を相手に無失点記録を継続するピッチングをみせれば、その評価はうなぎのぼりに上がっていく。

東京新リーグから出場する創価大立石正広選手が注目されるものの、190cmリリーバーの山崎太陽投手が150キロ級の球を投げ、侍ジャパン大学代表選考合宿に招集された。大会を見てからの選出ではなかった事から、その期待度は高いと見られ、創価大の試合は、すでに評価の固まった立石選手よりも、山崎投手のほうが注目度が高いかもしれない。

東京六大学の早稲田大は、ドラフト1位候補編で紹介した伊藤樹投手とともに、リリーフの田和廉投手も注目。球速以上に早く感じる伸びのある球と、まだ荒削りに見えるフォームは逆に魅力的でもある。

関甲新学生リーグを全勝優勝で制した上武大を牽引したのは、左腕の井出海翔投手(4年)だ。MVP、最多勝、最多奪三振の三冠に輝いた大黒柱は、高いレベルで安定した制球力で試合を作る能力が非常に高く、大学野球選手権でも強豪を相手に結果を残せる投手だろう。

安定感抜群の「二枚看板」が勝利を呼び込む

北海学園大もドラフト1位候補の工藤泰己投手の他に、153キロ右腕の高谷舟投手と145キロ左腕の木村駿太投手といった豪華投手陣となっている。高谷投手がこの春は登板が少ないがプロが注目しており、登板すれば大勢のスカウトが目を鋭くするだろう。

南東北リーグの東日本国際大は、エースの阿字悠真投手が4勝0敗、防御率0.30と存在感があり、東日本国際大らしくコントロールに安心感がある。同じく4年の谷地亮輔投手も動く球を駆使する。

福岡六大学を制した九州産業大は、プロ注目の大嶋柊投手水崎康平投手の4年生二枚看板が強力だ。ともに今春4勝を挙げるなど安定感は抜群で、どちらが先発しても試合を作れるのが最大の強みだ。

京滋リーグの佛教大も、190cmの長身から投げ下ろす赤木晴哉投手と148キロ右腕の合木凛太郎投手というプロ注目の二人がおり、投手戦での強さを発揮しそうだ。

個性豊かな技巧派投手も注目

関西学生リーグからは、近畿大の技巧派左腕・野口練投手(4年)が面白い存在だ。昨年の侍ジャパン大学代表にも選ばれるなど、すでにその投球は大舞台で実証済みだが、今春も9試合35回1/3を投げて無失点と、こちらも抜群の安定感を誇る。派手さはないが、打者の手元で動くボールとクレバーな投球術で打者を手玉に取る姿は必見だ。

北東北リーグの青森大は、坪田幸三投手が注目される。この春はカットボールを中心に打たせて取る投球で防御率0.55と安定し、チームを大学野球選手権に導いたが、もともとは最速148キロを記録する右腕で、昨年春に右肩の肉離れにより現在のスタイルで投げている。故障からの復活が進めが、再び速球派投手となっていく。

北海道学生リーグの東農大北海道オホーツク、エースの渡辺恵多投手は147キロの速球を投げるものの、カットボールを駆使して抑える投手でチームを全国の舞台に導いた。

阪神大学リーグから出場する大阪産業大は、最速147kmのプロ注目の長友一夢投手とともに、高知高校時代から技巧派左腕として活躍を見せてきた髙橋克弥投手がおり、タイプの違う投手がいる中でどちらが先発してくるのか、相手チームにとって重要になってくる。

九州地区から出場する東海大九州キャンパスも右のサイドハンドの江口晶大投手が好投を見せる技巧派で、速球派の1年生・寺尾凌太投手につなぐ投球ができるか。

今回紹介した投手以外にも、各チームに好投手が控えている。ドラフト1位候補たちの投球はもちろん、彼ら実力派投手が全国の舞台でどのようなピッチングを見せるのか。投手たちのハイレベルな投げ合いが、今大会の見どころの一つとなるだろう。

次回は、強打者や好守の選手が揃う「注目野手編」をお届けする。

大学野球選手権(2025)の出場決定速報
大学野球選手権大会(6月9日~)に出場するチームと、主な注目選手を簡単にまとめます。
この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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