社会人野球のJABA京都大会では、日本製鉄瀬戸内で今秋のドラフト指名解禁となる最速156キロ右腕・下堂翔史投手(23=日本文理大)が6回から2番手として登板をしたものの、2イニングで5安打を浴び、3失点と本来の力を発揮できずに勝ち越しを許した。昨秋の日本選手権で150キロ台中盤を連発し、一躍スカウト陣の最注目株へと躍り出た剛腕。勝負の2年目のその初陣で、社会人野球の厳しさを突きつけられた。
初球を狙い打たれた「誤算」
下堂翔史投手にとって、この日はドラフト戦線への本格的な名乗りを上げるマウンドとなるはずだった。3-1とリードした展開で投入されたが、この日は日本生命打線が徹底した「下堂対策」を取った。6回、1死三塁のピンチで投じた初球。140キロ台中盤の直球をセンター前へ運ばれ、瞬く間に1点差。さらに7回には、同点に追いつかれた直後の2死三塁から、再び初球を右前へ弾き返され、逆転のホームを許した。
打たれた5本の安打のうち、3本が初球。残る2本もカウント1ボールからの2球目だった。早いカウントからの直球勝負を完全に読まれた。下堂翔史投手は「調子は悪い方だったんですけど、今年は悪かったら悪いなりに抑えるっていうことを目標にしていた。打たれたということは、成長につながっていないと思う。球の質だけじゃなく、投球術を身につけていかないといけない(スポーツニッポン)。」と、厳しく振り返った。
156キロの先にある「完成度」、2大ドーム制覇へ向けた不退転の決意
175センチ90キロのどっしりとした体格で、日本文理大から入社1年目の昨季、下堂投手は飛躍的な進化を遂げた。徹底した体幹トレーニングと、体の可動域を広げるストレッチの継続。これにより球速は一気に150キロ台後半へと跳ね上がると、昨秋の日本選手権での高出力は、多くのスカウトに印象を植え付けた。
しかし、「速さ」だけでは通用しないことを、この初戦の敗戦で痛感した。この日は中日や千葉ロッテなど6球団以上のスカウトが視察に訪れたが、ドラフト解禁年となる今季、速さだけでなく、その球で打ち取ったり、空振りを奪う球の質、そして、コンディションが整わない日でもゲームを支配することができるかという、投手としての総合力もチェックされる。
「今年の目標は2大ドーム大会(都市対抗・日本選手権)で勝ち抜くこと。勝ちに自分が貢献していったら、プロも見えてくると思う。まずはチームを勝たせるようなピッチングをしたい(スポーツニッポン)。」と話した。
昨年の京セラドームで見せた、あの火の出るような剛速球と共に、投手としての深さを見せることができれば、秋のドラフト会議では名前が呼ばれる事になるだろう。期待して注目したい。
【下堂 翔史】 プロフィール
- 氏名: 下堂翔史
- 所属: 日本製鉄瀬戸内(入社2年目)
- 出身: 福岡県(筑紫中央高-日本文理大卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 175cm、90kg
- 主な特徴や実績: 最速156キロ。がっしりした体格から重みのある直球を投げ込む本格派右腕。1年目の冬にトレーニングで球速を大幅に向上させた。奪三振能力が高く、今秋のドラフト上位候補として注目される即戦力候補。目標は都市対抗と日本選手権の2大大会制覇。








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