【大学野球選手権】注目野手編、青学大の主砲・小田康一郎選手に近大のプロ注目トリオなどタレント集結

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ドラフト1位候補の立石正広選手(創価大)に大きな注目が集まる大学野球選手権。しかし、今大会にはその立石選手に勝るとも劣らない実力を持ったプロ注目の野手が数多く出場する。各リーグで結果を残してきた強打者、俊足巧打の好打者、そして強肩強打の捕手たちを紹介します。
ドラフト1位候補編注目投手編

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全国の舞台でアーチを描くか?注目スラッガーたち

大会3連覇を目指す青山学院大の打線の中心は、頼れる3番・小田康一郎選手(4年)だ。フルスイングから広角に長打を放つ左の強打者で、今春の東都リーグでは3本塁打、11打点で2冠に輝くなど勝負強さを発揮。昨年は西川史礁選手(千葉ロッテ)、佐々木泰選手(広島東洋)がともにドラフト1位で指名を受けたが、この二人とはまたタイプが違ったスラッガーでといえる。ただし、ポジションは外野も守るがファーストが主で、まずはほかのポジションでの可能性も見る事になる。ただし一塁手もプロではそれほど充実しているとは言えなくもないので、一塁手としての守備を評価されれば、その点は気にならなくなる。そしてチームでは初谷健心選手も小田選手の影に隠れがちだが、高校時代から常に高く評価されてきている選手だ。

愛知大学リーグで本塁打王と打点王の二冠に輝いた、中京大秋山俊選手(4年)も注目だ。仙台育英高時代から注目されてきたスラッガーが、大学最終学年でその才能を開花させ、スラッガーとして全国の舞台でも快音を響かせられる。関西学生リーグの主砲、近畿大・阪上翔也選手(4年)は今春の打点王。神戸国際大附の時から148キロの速球を投げ、高校通算30本塁打の長打力が評価されており、能力系の値は大学生でもトップクラスだろう。

近畿学生リーグからは、185cm100kgの恵まれた体格を誇る奈良学園大松林克真選手(4年)も本塁打王と打点王の二冠を獲得。その長打力は大学球界屈指で、大学日本代表の選考合宿にも招集された。履正社高校で高校通算15本塁打のスラッガーは、大学野球選手権でも「1本じゃなくて3本くらい打ちたい」と話しており、事前の注目度が高くないことを考えると、この大会で大化けしそうな選手として、最も評価の振れ幅が大きな選手となるだろう。

神奈川大の金子京介選手は、盛岡大付で50本を超すホームランを放ち、恐怖の打線の一角だった。少し話題から遠ざかっていたが、今春4本塁打を放ち、その存在感を見せている。今大会では3本くらいを放って話題の中心になりたい。吉岡道泰選手も専大松戸高校時に1年時から活躍し、3年時に甲子園を決めるサヨナラ満塁ホームランの衝撃は、今でも記憶から薄れることはない。1番打者として相手を初撃で仕留めたい。

福井工大の佐藤隼太選手も182cm86kgの大型の右の大砲で、春に2本塁打を放っている。西南学院大の栗山雅也選手も190cm90kgという体格は大会屈指で、どのような打撃をするのか注目したい。

早稲田大の小澤周平選手、尾瀬雄大選手、石郷岡大成選手、吉田瑞樹捕手は、レベルの高い東京六大学では埋もれてしまうのかもしれないが、やはりその打撃や守備は全国でもトップクラスの選手と言える。まずは「やっぱりすごい」という所を選手権で見せたい。社会人野球からは非常に高い人気となっている選手たちだと思う。

技術とスピードで魅せる!リーグ屈指の好打者たち

今大会で最も注目される打線の一つが、プロ注目トリオが並ぶ近畿大だ。侍ジャパン大学代表・井端監督からも高く評価されている二塁手・勝田成選手(4年)は、リーグ記録に迫る24安打を放ちMVPなど個人タイトル4冠に輝いた。小柄ながらアグレッシブなプレーと、当てるだけではない打球も注目を集める。50m5.8秒の俊足を誇る野間翔一郎選手(4年)も、大阪桐蔭、そして大学下級生時から代表候補合宿に呼ばれるなど注目度が高い選手で、そのスイングは将来的にスラッガーにもなれる素質を持っている。この春は「菊池病」という病気で出遅れたがシーズン終盤に復帰しており、選手権の舞台では更に状態を上げてパフォーマンスを見せたい。

投手力も高い上武大は、野手も強力。打率5割超を記録した4番・平井宏幸選手(4年)と、高校時から143キロの球を投げ、肩・長打力・スピードをあわせ持つアスリートの西原太一選手の打撃は注目。プロ注目の俊足コンビ・菰田朝陽選手(3年)と岡村シルバー魁人選手(2年)の足も絡めた攻撃は、相手バッテリーの脅威となるでしょう。

日大国際関係学部の1番センターは石川蒼選手、高い打率で出塁して盗塁でチャンスを広げるリードオフマンで、そのタイムをしっかりと計測し、センターの守備もチェックしたい。

今年のナンバーワン遊撃手は誰の手に?

昨年は宗山塁(明治大)という20年に一人クラスの遊撃手がいたが、今年は誰が大学ナンバーワン遊撃手になるのか。やや注目株が少ない中で、その筆頭格は東海大の大塚瑠晏選手になるだろう。東海大相模時代からフットワークが良く、柔らかさや瞬発力を持つ遊撃手として高く評価されていたが、大学でも守備ではプロに行けるレベルという評価で間違いないだろう。高校時代から課題だった打撃は、巻き込むように打つことでインコースを強く弾き返すことでアピールをしているがまだ課題はあると言わざるを得ない。しかし、打率.419で首位打者を獲得し、強い打球を反対方向にも飛ばしたことは、疑問視されていた打撃の回答として十分のものだった。選手権ではプロへの最終テストという思いで、守備と打撃でアピールをしたい。

4年生では札幌学生リーグの北海学園大・常谷拓輝選手が攻守に目立つ存在となる。

試合を支配する強肩強打の「扇の要」

高校、大学、社会人で今年は捕手のドラフト候補が少ないと言われるが、その中で注目されるのが阪神大学リーグの大阪産業大を21年ぶりの全国出場に導いた主将・小出望那選手(4年)だ。「プロ一本」を公言する強肩捕手。二塁送球タイムは最速1.84秒を誇り、その強肩を全国の舞台で見せつけます。

首都大学リーグでMVPに輝いたのが、東海大柳元珍選手(4年)。今春は打率.385、10打点と打ちまくり、MVPとベストナインに輝いた。名門復活の立役者となりました。父は巨人のブルペン捕手を努めており、巨人でスカウト部長をしていた長谷川監督の信頼も厚い。攻守にチームを支える。

6年ぶりの出場となる城西国際大の主将・藤本空選手(4年)も、攻守の柱となる4番捕手。投手陣を好リードするだけでなく、打率3割を超え、12打点と勝負強い打撃でチームを牽引する。創価大古和田大耀捕手も多彩な投手をリードする能力が高い。

今回紹介した選手以外にも、きらりと光る才能を持った野手が全国から集まってくる。一振り、一つの走塁、一つの送球が野球人生を変えることもある大学野球選手権で、そのトップレベルのプレーを注目したい。

次回は、来年以降のドラフト戦線を賑わすであろう「下級生編」をお届けします。

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この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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