昨年夏に山本武白志選手を擁し甲子園ベスト8に進出した九州国際大付、しかしプロ注目選手を擁したチームから主力が抜け、この1年は試行錯誤が続いていた。
激戦福岡
福岡県では浜地真澄投手の福岡大大濠や梅野雄吾投手の九州産業が台頭し、また実力校の西日本短大付や自由ヶ丘なども実力が高く、九州国際大付は新チームになってからは結果を残せなかった。
そして新チームで4番に指名した渡辺勝太選手が極度の不振となりBチームに降格すると、エースと正捕手に指名した藤本海斗投手、永岡大昇捕手も気のない四球を連発したことからBチームに降格となった。永岡選手は「刺激になった。Aに戻るために必死だった」と話す。
春にエースと正捕手がAチームに復帰すると、大会直前にもBチームとAチームで6人が入れ替わるなど競争の中で勝ち上がってきた選手たちが、今大会はそれほど評判も高くなかったチームを、甲子園に導いた。
藤本投手は自由ヶ丘戦で右すねに打球を受け、その痛みも残るなかでこの日も先発して完投、9回11安打を許したが3失点に抑え4-3で勝利した。9回も2アウト1,2塁のピンチとなったが、ショートの尾仲力斗選手がダイビングで捕球しゲームセット、抜けていれば同点となっていた打球だった。
昨年のように山本選手や富山凌雅選手といった中心選手はいないものの、チーム内の厳しい競争を勝ち抜き、強豪チームがやプロ注目選手がひしめく福岡県を勝ち抜いた自信は計り知れない。甲子園ではその自信を胸に勝ち上がっていくのではないかと思う。
永岡大昇主将も昨年11月に控え組のB班を経験。「絶対に見返してやろう」と2回1死二塁で先制の適時三塁打を放った。「トラウマになるくらい怒られた。でも、おかげで甲子園につながった」と聖地では昨夏の8強超えを目指す。
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