センバツ大会は健大高崎が優勝、箱山遥人主将が4番・捕手で史上最強チーム率いて

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2024年のセンバツ高校野球大会は、健大高崎が優勝した。主将で捕手で4番の箱山遥人選手を中心に投打でガッチリと勝ち切る試合を見せた。

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学校史上最強

健大高崎は2001年に群馬女子短大付が共学化されると、2002年に青柳監督が就任し野球部がスタートした。創部9年目の2011年夏に甲子園に初出場すると、2012年にはセンバツにも初出場し、以降は甲子園の常連となった。甲子園の最高記録は2012年の初出場時の準優勝で、その後は2014年選手権、2015年センバツ、2017年センバツでベスト8に進出したものの8強の壁を超えることが難しかった。

今年は中学時代に全国大会でベスト4に勝ち上がった箱山遥人選手、2年生でU15代表の佐藤龍月投手などを、副部長の赤堀コーチがスカウティングし、青柳監督も「選手的には入学したときから全国屈指のチーム」と話すチームだった。しかし、昨年秋8月10日に行われた秋の県大会のシードを決める西毛リーグで東農大二に7-8で敗れるなど結果を出せずに生方部長から「史上最弱チーム。前代未聞」と厳しい評価もされた。

主将で4番で捕手だった箱山選手も「主将を辞めたい」と青柳監督に話したが、それを慰留されると、そこからチームミーティングを毎日にように実施し、「自分たちに足りないのは泥臭さだったり、高校球児らしい一球へのこだわりや強い気持ちだ」とチームプレーをしていくことを全員で話し合った。

そこからチームが強くなり、秋季群馬大会で優勝、関東大会では山梨学院に敗れて4強もセンバツ出場を果たした。センバツでは佐藤龍月投手、石垣元気投手の2年生を箱山選手が捕手としてリードし、学法石川、明豊を4-0で下して勝ち上がると、準々決勝では昨秋に敗れている山梨学院に6-1とリベンジした。準決勝では明治神宮大会覇者の星稜との試合で5-4の接戦を勝利し、この日も昨年準優勝の報徳学園を3-2で下して優勝した。

4番打者としてこの日の決勝でも3打数1安打で存在感を見せた箱山選手は、準決勝まで4試合連続打点を挙げるなど攻撃でもチームの中心で、主将・捕手・4番として見事にチームを日本一に導いた。プロのスカウトからも肩の強さを評価する声が多くあったが、また力強いスイングでこの日も痛烈なファウルを打ち、報徳学園の151キロ右腕・今朝丸裕喜投手との対戦はプロ野球の対戦を見ているかのようだった。

健大高崎は捕手の育成に定評があり、阪神・長坂拳弥捕手、埼玉西武・柘植世那捕手と是沢涼輔捕手、広島・清水叶人捕手と4人のプロ野球選手を生み出している。箱山選手も「歴代捕手が全員すごくて、先輩を見て学ぶというか。隣で練習を見て学べる環境がすごいです」と話し、「それにやはり、木村コーチの指導が大きいと思います」と木村コーチの名前を挙げた。捕手としての基礎を徹底的に指導するが、「一番は、どれだけ大人としゃべれるかですね。コーチも含めて、自分の考えをしっかり答えられる子が試合に出ていると思います」と話す。

主将としてのインタビューも素晴らしかった箱山選手は、プロでも捕手として、スラッガーとして、そしてチームでリーダーシップを見せていく選手になっていくのではないかと思う。ドラフト会議では上位で指名されてもおかしくないと思うくらい、今大会で評価は高まったと思う。

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