Hondaの最速157キロ右腕・磯貝和賢投手が、チームを2年連続39度目の本大会出場へ導いた。第97回都市対抗野球大会の東京都2次予選、NTT東日本との第1代表決定戦で、4―3とリードした8回2死二、三塁の場面で救援のマウンドに上がった入社3年目の右腕は、全5球とも直球で打者を遊ゴロに封じてピンチを脱すると、イニングをまたいだ9回も無失点に抑え、自らがマウンドで胴上げ投手となった。
全5球直球で締めた8回2死二、三塁、絶体絶命をねじ伏せた150キロ超
磯貝和賢投手は4―3と1点差の8回2死二、三塁、一打同点というこの試合最大のピンチの場面で登板した。しかし、157キロ右腕は自信のある直球で真っ向勝負を挑むと、5球すべてストレートで押し切って遊ゴロに仕留めて窮地を脱した。続く9回も走者を許さず、1回1/3を無失点で締めくくった。
磯貝投手は「登板前はかなり緊張しましたが、腹をくくりました。抑えることができて良かったです。NTT東日本さんの応援も凄かったですが、Hondaの応援も凄くて背中を押してもらいました。(8回の遊ゴロは)真っすぐは自信のあるボールなので、そこで勝負しようと思い切り投げました」(スポーツニッポン)と振り返った。第1代表決定戦での胴上げ投手として、マウンド上では次々と仲間に抱きつかれた。
トミー・ジョン手術からの再起、1年前はスタンドで見た歓喜の輪
1年前には想像すらできなかった。磯貝投手は新人だった2024年5月に右肘内側側副じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けており、1年以上に及んだ長いリハビリ生活が続いていた。昨夏のこの時期は、ようやく20メートルほどのキャッチボールができる程度だった。「ちょうど立ち投げを始めたぐらいの時期で。代表決定の瞬間もスタンドで見ていました」と振り返る。
つらい日々が続いたが、それでも「周囲には感謝しかありません。本当にじっくりやらせていただいたので、結果で恩返ししたいですし、感謝の気持ちを忘れず、もっと投げていきたい」と話し、感謝を胸にリハビリを続け、今年、復活を果たすと、150キロ超の速球で完全なリリーフへと成長した。
公式戦14連勝で本大会へ、ドラフト候補は「チームが勝つ中でアピール」
磯貝投手を抑えとしたHonda投手陣の充実ぶりは、チームの好調を支えている。今季出場したJABA静岡、京都、九州の3大会でいずれも優勝、東京都2次予選も無傷の3連勝で乗り切った。JABA静岡大会の準決勝から始まった公式戦の連勝は、1分けを挟んで14連勝に達している。
多幡雄一監督は磯貝投手について「勝負どころでコントロールミスしないので、後ろを任せるに値するピッチャー。プロを目指しながら頑張っているので、夢をかなえるためにも社会人野球では圧倒する力がなければいけない。まだまだ成長の余地はありますね」と期待を寄せた。優勝候補として臨む本大会へ、今秋のドラフト候補でもある右腕は「まずはチームが勝つこと。勝つために自分の役割は何かと考えてやっている。チームが勝つ中でアピールできれば良い」と冷静に見据えた。社会人野球で圧倒する力を示すことが、そのままプロへの道につながる。Hondaは2年連続39度目の本大会出場を決め、日本一へ目の前の一球に集中していく。
【磯貝 和賢】 プロフィール
- 氏名: 磯貝和賢
- 所属: Honda(入社3年目)
- ポジション: 投手
- 主な特徴や実績: 最速157キロを誇る本格派右腕。新人だった2024年5月に右肘のトミー・ジョン手術を受け、1年以上に及ぶ長いリハビリを乗り越えてマウンドへ復帰した。今季はJABA静岡、京都、九州の3大会でいずれも優勝するチームの一員として活躍。第97回都市対抗野球東京都2次予選の第1代表決定戦では、4―3の8回2死二、三塁から救援登板し、全5球とも自信の直球で勝負して1回1/3を無失点に封じ、自ら胴上げ投手となった。自慢のストレートを武器に、今秋のドラフトでも注目される右腕は、チームの日本一とプロ入りの夢の実現を目指す。







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