昨秋のドラフト会議でソフトバンクから1位指名を受け、MLBドラフトでも指名候補に挙がるスタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(21)が1日、福岡市内でソフトバンクと面談を行った。約3時間の交渉と会食に臨んだ後、みずほペイペイドームの球団施設を見学。背番号「1」の提示を受け「感極まっている。深い一日になった」と充実の表情を浮かべた。11、12日(日本時間12、13日)に行われるMLBのドラフト会議後、MLB挑戦・ソフトバンク入り・大学残留という3つの選択肢からどれを選ぶのかが注目される。
背番号「1」提示に「感極まっている」、球団施設見学で確かな手応え
中華料理を口にしながら臨んだ昨秋のドラフト指名後初の面談で、佐々木麟太郎内野手は球団の熱意に胸を打たれた。自身の育成プランや打撃分析について説明を受け、「生き方として一番尊敬している」と話す孫正義オーナー(68)からのビデオメッセージも見せられた。王貞治球団会長からも「福岡で待っています」とラブコールが届き、佐々木内野手は「ねぎらいの言葉とご縁があればという話をいただいた。迎え入れていただいたこと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と頭を下げた。
とりわけ心を動かされたのが背番号「1」の提示だった。秋山幸二、内川聖一ら名球会入りしたレジェンドたちが着用してきた番号である。面談後には本拠地を訪れて球場施設を見学し、初めてNPBのクラブハウスやトレーニングルームを目の当たりにした佐々木内野手は「何も困ることがないような素晴らしい環境。夢のような場所。ご縁があるのなら、本当に充実した野球生活を送れると確信しました」と胸を躍らせた。
小久保監督も「立派な受け答え」に感心、球場では中心選手とあいさつ
この日は夜に城島健司チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)とともに西武戦を観戦。試合前には小久保裕紀監督とも初めて直接言葉を交わした。指揮官は2023年夏の甲子園でプレーを見ていたことを伝えたといい、「21歳であんなに立派に受け答えができる。ちゃんと自分の考え、思考を整理して言葉にできるので驚きました」とハキハキとした対応に感心した様子だった。
球場では王会長、小久保監督のほか、柳田悠岐選手、周東佑京選手、栗原陵矢選手ら中心選手ともあいさつを交わした。佐々木内野手は「小久保監督であったり、斉藤2軍監督にごあいさつさせていただく機会もあった。王会長にも先ほどごあいさつさせていただいて、素晴らしい時間でした」と振り返った。育成への本気度を示したい球団側は、佐々木内野手の打撃について課題を提示し、チームの分析力もアピールしたという。
迎え入れる城島CBOは、「ホークスの、日本のプロ野球の顔として育ってほしい。次の時代の核は麟太郎たちだよ、と伝えた」と話し、球団の総意である思いを伝えた。
MLBドラフト、大学残留も…前例のない進路選択に注目
一方で、球団が一度も認めたことがないポスティングシステムについての話題は出なかった。佐々木内野手は「今日は球団を知るという面談の段階ですので、話していない」と明言。城島CBOも「現状ではうちにメリットがないから、戦力として頑張ってほしいというのがオーナーのメッセージ」と説明した。ただし、既にアメリカの環境にも触れている佐々木選手は、もし日本でプレーするのであれば、その後にMLBでのプレーというのも将来計画に入っていると見られ、そこがポイントとなってきそうだ。
ソフトバンクとの契約締結期限は7月31日まで。11、12日には指名候補に挙がるMLBドラフトが控えており、佐々木内野手は「最終的にはMLBのドラフトを見て判断させていただくことには変わりはない」と、指名を待つ姿勢を改めて示した。プロ入りを先送りして大学に残る選択肢も残しており、前例のない進路選択がどう決着するのか。決断の時は刻一刻と迫っている。
【佐々木 麟太郎】 プロフィール
- 所属:スタンフォード大学
- 出身:岩手(花巻東高)
- ポジション:内野手
- 主な特徴や実績:花巻東高から米・スタンフォード大に進んだ強打者で、昨秋のドラフト会議ではソフトバンクから1位指名を受けた。7月中旬にはMLBドラフトでも指名候補に挙がっており、球団との面談では背番号「1」の提示を受けるなど最大限の評価を得ている。MLB挑戦、ソフトバンク入り、大学残留という3つの選択肢を残しており、今後の進路決断が注目される。












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