神奈川大がベスト4進出、濱口遥大投手が7回2安打1失点

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 慶応大をやぶった神奈川大は、この日も仙台大に勝利してベスト4に勝ち上がった。エース・濱口遥大投手を中心にチームの連帯感が強い。

3試合連続先発

 神奈川大の濱口遥大投手は10日、11日に先発し、この日は3試合目となる先発マウンドに登った。ストレートは慶応大戦程の勢いは無かったものの、それでもここぞという場面で140km/h中盤を記録し、その他は大きなカーブとチェンジアップで相手打者を手玉に取った。

 結局、7回を4四死球と疲れが見えたものの、2安打5奪三振で1失点に抑えた。

 

チーム一体

 神奈川大は1番ライトの濱元航輝選手が3打数1安打も、2度出塁し2度ともホームに還る、きっちりと得点ができていた。5番のセカンド・高田脩平選手が4打数2安打1打点と役割を果たしている。

 神奈川大は神奈川大学リーグの強豪だったが2013年秋まで6季連続で4位以下に沈み、桐蔭横浜大や横浜商大、関東学院大の後塵を拝してきた。そこでチーム改革のため昨年秋に2年生だった胡麻選手を主将に指名した。その後選手で話し合い、早い攻守交代を徹底する事を決め、高校生のように攻守交代で全力疾走を見せ、試合終了後もあいさつを終えると全力でベンチに戻り片づけてロッカー室へ向かうという。

 慶応大との試合で、慶応大の選手が9回に負けているにも関わらず、笑いながらプレーしている姿とは対照的と言える。戦う姿勢をきちんとすれば、実績を持っている選手たちにも十分勝つ事ができる事を神奈川大は示してくれている。

 

熊原健人投手は悔しさ込めて

 仙台大は仙台六大学リーグで東北福祉大、東北学院大との三つ巴のプレーオフを制して選手権出場を決めていた。そして選手権の初戦でも福岡大に勝利し日程的にも恵まれていたのだが、この日はエース・熊原健人投手の調子が良くなかった。

 まだ投球が荒削りで制球もアバウトなため、140km/h後半の球速があってようやく抑えられる投手で、この日もストレートは140km/h中盤を記録するのだが6回1/3で6安打4四死球で3失点し降板した。

 4年生ではあるが、まだ課題が多く育成する部分が多い。今後は体力を付けて常に140km/h後半の速球を投げられるようにすること、そして制球の精度を上げる事で、まだまだ大きく成長する可能性を秘めている。

 

  整列を終えた神奈川大ナインは駆け足でベンチ裏へ向かった。素早く道具をまとめ、ロッカーに移動。その姿を見届けた古川祐一監督は「技術よりも精神面が成長した」と頼もしげに見つめた。

 6季連続の4位以下に終わった昨秋リーグ戦終了後、指揮官は最上級生の3年生ではなく、2年生の胡麻を新しい主将に指名。「低迷していたので、大改革しないといけなかった」と振り返る。荒療治ともいえたが、胡麻は「チャンスだと思ってやらせてもらった」と大役と向き合った。日々の練習やオープン戦で気がついた点があれば、学年の垣根を越え、選手だけのミーティングで意見を出し合った。チームの決め事には全力疾走を掲げ、試合での攻守交代はもちろん、練習中も徹底した。迎えた今春リーグ戦。10勝1敗で09年秋以来の優勝を果たした。

  気丈に振る舞っていた熊原の目から、涙がすっとこぼれ落ちた。6回1/3を投げて3点を失い、途中降板してチームも敗戦。「入学した頃はバント処理もできず制球も悪くて苦労してた自分に、先輩たちがいろいろ教えてくれてここまでこられたので…。悔しいです」。技術面や精神面で大事なことを教わり、自分を成長させてくれた4年生の思いに応えられなかった無念の涙だ。

 タイブレークを含む延長10回を完投した2回戦の福岡大戦から中1日での登板。5月のリーグ戦プレーオフでも中1日で連続完投しておりスタミナに問題はなかったが、失投を確実に捉えられた。1―2の7回1死二塁から高めに浮いた直球を神奈川大・胡麻に右越え適時二塁打され、直後に無念の降板。「詰めの甘さが浮き彫りになった」と悔やんだ。

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