神奈川大が慶応大を下した。昨日も先発していた神奈川大・濱口遥大投手が先発すると、この日は昨日とは打って変わって140km/h後半のストレートを中心に投げ、2回には149km/hを記録した。9回を投げて11三振を奪い慶応大を圧倒した。
スタミナ抜群の150km/h左腕
神奈川大の濱口遥大投手は172cm80kgと小柄な左腕だが、大学に入学して2年で体重を10kg増やすと今春150km/hを記録した。
昨日も先発して7回80球を投げていたが、序盤からストレートは140km/h前後に抑え、スライダー、チェンジアップで無失点に抑えたものの三振は4つだけだった。しかしこの日は2回に149km/hを記録すると3回までノーヒット6三振と完璧な立ち上がりを見せた。
4回に慶大の横尾俊建選手にホームランを浴びて先制を許すとそこからはピッチングスタイルを変え、この日キレが良かったチェンジアップを中心に組み立て6回以降は無失点に抑えると、9回に150球近く投げた所で再び140km/h台のストレートで押すピッチングで9回5安打11奪三振5四死球、失点1で完投勝利を挙げた。
創価大・田中正義投手と同じ大学2年生、こちらも2016年のドラフト会議が楽しみな注目左腕投手となる。
東京六大学王者敗れる
慶応大は春は打撃で勝ってきたチームだったが、その打線が沈黙した。谷田成吾選手は4打数ノーヒット、横尾俊建選手がホームランを放ったものの、わずか5安打に終わった。
明治大、早稲田大に比べれば有力選手の補強が多いチームとは言えない。しかしそれらのチームを相手に完勝して勝ち上がったチームだけに、この敗戦には責任を感じざるを得ないだろう。
早慶戦で満員の観客の前で優勝し、三田までパレードをした燃え尽きたのだろうか。しかしそんなチームでは、必至に向かってくる地方の大学には勝てるわけがない。
「甘いコースに行かないように投げた。素直にうれしいです」。強気の内角攻めで追い込み、最後は落差のあるチェンジアップ。4者連続を含む11三振すべてを空振りで奪った。2点リードの6回1死満塁のピンチは3、4番を三振、中飛に斬り、反撃を許さなかった。
161球目。チェンジアップで空振り三振を奪った神奈川大・浜口は、両手を突き上げた。慶大相手に5安打11奪三振で完投勝利を挙げ「東京六大学の慶応に勝てるなんて素直にうれしい。真っすぐの走りが良かったのでチェンジアップを振ってくれた。今までで一番良かった」と汗を拭った。
コメント