18Uワールドカップの日本代表合宿で行われた関大との練習試合では、打撃陣も初めての木製バットとは思えない爆発力を見せた。
1番に吉田雄人選手(北照)選手が入り、森友哉選手(大阪桐蔭)、園部聡選手(聖光学院)、内田靖人選手(常総学院)がクリーンナップを打つ夢の打線で、園部聡選手と内田靖人選手は中学時代以来の同じチームでのクリーンナップとなった。中学時代は4番が内田選手だったが、この日4番に入った園部聡選手は木製バットながら5回に95mの所にあるフェンスの上部に突き刺す特大弾を放った。
この打撃に東北楽天・早川スカウトは「木のバットでも違和感無く打てている。」と評価はなすと北海道日本ハム・山田GMも「適応は少しかかるかなと思ったけど、問題なかったですね」と評価。オリックスの古屋チーフスカウトも「音を聞く限り詰まったようだったが、あそこまで飛ばすとは」と話した。
相手投手は関大・石田光宏投手で球速は140km/hそこそこながら2年生で既にリーグ戦6勝を挙げている実力のある投手、この投手からホームランを放ったということで自信につながるだろう。
森友哉選手も先制の2ベースヒットを放つなど4打数2安打を記録、昨年の大会でも木製バットで痛烈な打球をみせていたが、「木製バットだからといって特別なことはしていない」と話した。森選手には阪神・佐野統括スカウトが「スイングスピードはずばぬけている」と評価した。
打 | 安 | 点 | ||
(右) | 吉田雄人 | 5 | 3 | 0 |
(二遊) | 竹村春樹 | 5 | 2 | 1 |
(捕) | 森友哉 | 4 | 2 | 2 |
代打 | 若月健矢 | 1 | 0 | 0 |
(一) | 園部聡 | 4 | 1 | 1 |
代打 | 岩重章仁 | 1 | 0 | 0 |
(三) | 内田靖人 | 3 | 3 | 1 |
走三 | 逸崎友誠 | 1 | 1 | 0 |
(遊) | 渡辺諒 | 4 | 2 | 0 |
二 | 熊谷敬宥 | 1 | 1 | 0 |
(左) | 森龍馬 | 5 | 1 | 0 |
(中) | 上林誠知 | 4 | 0 | 0 |
指 | 奥村展征 | 4 | 1 | 0 |
渡辺諒選手が6番、上林誠知選手が8番、奥村展征選手が9番指名打者を打ち、上林選手は4打数ノーヒットと不調が続いているようだがつ贅沢な打線となっている。昨年の大会では守備から崩れた試合もあった。上林選手や渡辺選手の守備力が世界一への鍵となりそうだ。
まさに打った瞬間、だった。5回1死、園部がジャストミートすると、打球は左翼フェンスはるか上、スコアボード横の防球ネットに直撃する本塁打。左翼手は一歩も動かず、打球を見上げただけだった。
高校通算59号は、木製バットでの初本塁打。「感触? 木だったのでよく分からない。でも金属だったらもっと飛んでいたかも」と園部は苦笑い。甲子園で敗れて福島に戻ってからは、木製バットで練習も、新チームに邪魔にならないようにティー打撃などで本格的な打ち込みはできなかった。
そんな不安を払拭する一撃に、スカウトは色めき立った。日本ハム・山田GMは「(木への)適応は少しかかるかなと思ったけど、問題なかったですね」と評価。オリックス・古屋チーフスカウトも「(打球の)音を聞く限り詰まったようだったが、あそこまで飛ばすとは」と底知れぬパワーに驚いた。
18U日本代表主将の大阪桐蔭・森友哉は4投手を好リード。「全員、構えている所に投げてくれた」と振り返った。 初回に先制の2点二塁打を放つなど、左方向へ2安打を放ち「調子よく打てた」と木製バットで快音を響かせた。阪神・佐野統括スカウトは「スイングスピードはずばぬけている」と評価していた。
打線も16安打と好調だった。森友哉(大阪桐蔭)は3番・捕手でスタメン出場。初回、左翼線に先制2点二塁打を放つなど、4打数2安打と存在感を見せた。 2年連続選出とあって、「木製バットだからといって特別なことはしていない」と余裕の表情。一方、4番に座った園部(聖光学院)は5回にソロ本塁打を左翼に叩き込みながらもさえない表情。「あの一本は体がうまく反応したけど、木のバットは芯でとらえないと飛ばない。難しい」と、凡打に終わった他の4打席を悔やんだ。
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