東京六大学は法政大vs慶応義塾大、立教大vs東京大の対戦が行われ、慶応大、立教大が先勝した。法政大はドラフト1位候補の石田健大投手が8回まで1失点の好投を見せたが、9回に3連打で降板するとチームも逆転サヨナラ負けを喫した。
石田健大投手、8回5安打8奪三振も・・・
法政大はエースの石田健大投手が登板すると、4回に先制点を許したものの8回を投げて5安打8奪三振1失点と好投を続け、チームも7回に逆転して完投勝利まであと9回としていた。
しかし9回、連打で1,2塁となった後、慶大3番・谷田成吾選手にもヒットを打たれる。ホームを狙ったランナーがタッチアウトとなったものの、ここで石田投手が降板すると、代わった玉熊将一投手が、4番・横尾俊建選手にタイムリー2ベースを打たれて同点に、さらに味方のエラーで逆転サヨナラで敗れた。
石田健大投手は17勝で並ぶ明大・山崎福也投手を超すチャンスだったが、これで今季2勝4敗となり思うような結果は残せていない。早大・有原航平投手や明大・山崎福也投手のような大型投手ではないため、ドラフト1位指名されるためには結果が重要になってくる。
谷田、横尾が再びドラフトへの道へ
慶応大のスラッガーコンビ、谷田成吾選手と横尾俊建選手は、大学1年で活躍をしたものの2年時は共に低迷した。しかし今季、横尾俊建選手はここまで打率.409、谷田成吾選手も.346に2本塁打を記録し、復活をしている。
来年は再びドラフト候補として名前が上がってくるが、それに向けて成績も上昇カーブを描いておりプロも意識できるようになりそうだ。
立教大・沢田圭佑投手は6回までパーフェクト
立教大vs東大の試合は立教大の2年生エース・沢田圭佑投手が先発すると6回まで完全ペース、7回にヒットを許したものの9回を95球、わずか2安打に抑えて完封勝利を挙げた。
また立教大では同じ2年生の先頭打者・佐藤拓也選手が4打数3安打4打点、大学通算3号となるホームランも放った。類稀なる野球センスを持つ佐藤投手と、既に7勝を挙げている沢田投手、再来年のドラフトが楽しみだ。
九回一死一、二塁で4番・横尾が右越え二塁打で同点とし、二死後に竹内惇の二ゴロが失策を誘ってサヨナラ勝ちだ。無敗の5連勝となった江藤助監督は「(九回に)4連打と打線がつながるようになってきた。4番が風を見て、右方向にうまく打ってくれた。仕事をしてくれた」。横尾は「まぐれです。風でうまく飛んでくれた。(スタンドに)入らないのは力不足」と照れた。
慶大は9回に4連打などで執念のサヨナラ勝ち。最後は2死二、三塁から内臓疾患で入院中の竹内秀夫監督の長男・惇(まこと)が放った二塁ゴロが敵失を誘って決着し「三振だけはしないように、そぉーと打ちました」と笑顔を見せた。前日に父を見舞い「ちょっとは褒めてくれた」と力に変えた。9回に同点の右越え適時二塁打を放つなど逆方向に2本の長打を放った4番・横尾は「うまく風に乗ってくれた。まぐれです」と照れ笑い。引き分けを挟んで5連勝を飾り、江藤省三助監督は「どんだけやっても野球は怖い」とナインを頼もしげに見つめていた。
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