春季高校野球長野大会の東信支部予選はでは、今春4月に小諸商と小諸が統合して開校したばかりの小諸義塾が、甲子園通算11度出場の名門・丸子修学館を10-0の6回コールドで下した。背番号18を背負う2年生左腕・林誠也投手が先発すると、自己最速を更新する144キロを計測し、6イニングを4安打9奪三振、無失点の完封勝利を挙げた。中学時代の最速114キロから、わずか2年弱で30キロもの球速アップを果たした「未完の剛腕」が、信州の空に新たな旋風を巻き起こす。
衝撃の奪三振ショー、4者連続Kと「火の出るような直球」
林誠也投手はこの日の初回、90キロ台のスローカーブを多用したところで3安打を許し2死満塁の窮地を招いたが、「切り替えて、自分の心を保って投げることを意識しました(スポーツ報知)。」と直球主体の力押しにシフト。143キロの高め直球で空振り三振を奪いピンチを脱した。
すると、4者連続を含む9つの三振を奪い、実に8個を力強いストレートでの奪取だった。10点リードの最終6回にも140キロ台を連発し、自己最速となる144キロも記録した。最後はこの日唯一となるスライダーで空振りを奪って試合を締めた。
4月29日の初戦・上田東戦ではリリーフとして10個のアウトすべてを奪三振で奪っており、この春季大会でその投球が輝きを放ち始めている。
「どんぶり3杯」の食トレ、中学114キロから這い上がった努力の結晶
林投手の成長曲線は驚異的だ。軽井沢中時代は軟式野球部に所属し、球速はわずか114キロ。「だいたい初戦負け。練習試合も1回勝ったかどうか(スポーツ報知)」という、全国的には全くの無名選手だった。しかし、小諸商(現・小諸義塾)の体験入学時に西沢監督は「きれいなフォームだなと思った。」と見初めて進学が決まると、1年夏から公式戦のマウンドを経験し、昨秋には133キロまで成長した。
そしてこの冬、さらなる高みを目指して肉体改造に乗り出した。毎日どんぶり3杯の白米を詰め込む食トレと、地道なトレーニングを継続。体重は秋から8キロ増えて77キロになり、下半身の粘りが増したことで球速は一気に144キロまで跳ね上がった。西沢監督は「体作りで出力が一気に上がってきた。どん欲な気持ちが、レベルアップにつながっている(スポーツ報知)」と、教え子の成長に目を細めた。
DeNAスカウトも驚愕、「真っすぐが数字以上に速く見える」
この日は、プロのスカウトも視察をしていたが、林投手の投球に注目をした。
横浜DeNA・河野スカウト:「腕を大きく使えて、柔らかさもある。真っすぐが数字以上に速く見える。来年はもっと有名になるでしょう。」
180センチの長身からしなやかに振り抜かれる腕。高い打点から放たれる角度のある直球は、打者の目線からは150キロ近くに感じられているはずだ。憧れの投手は、阪神の藤川球児監督。「どんな打者でも、真っすぐで三振を取れる投手になりたい(スポーツ報知引用)」という志は、着実に現実のものとなりつつある。
【林 誠也】 プロフィール
- 氏名: 林誠也(はやし・せいや)
- 所属: 小諸義塾高校(2年)
- 出身: 長野県(軽井沢中出身)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 180cm、77kg
- 主な特徴や実績: 今春開校の小諸義塾の怪物2年生左腕。最速144キロ。中学時代の114キロから冬の食トレを経て急成長。2026年春季東信支部予選準々決勝で丸子修学館を相手に6回9K無失点の完封勝利。藤川球児を彷彿とさせる、空振りの取れる直球が武器。2027年ドラフト候補。








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