高校野球神奈川大会では、東海大相模の小笠原慎之介投手が住吉高戦で8回からリリーフ登板し、2回パーフェクト5奪三振でチームに勝利をもたらした。
最速146km/h
相手は強豪といわれるチームではなかったが、8回まで4-3と1点差の緊迫した試合となった。そして8回に背番号1の小笠原慎之介投手がリリーフで登板した。先頭打者をサードゴロに打ち取るとその後は2つの三振を奪う。その裏に自らのタイムリーヒットで点差を開き8-4とすると、9回裏は意気消沈した相手打線を三者三振に斬って取った。
最速は146km/h、26球中23球がストレートと力で相手をねじ伏せた。
スカウト視察は福岡ソフトバンクのみ
この日は相手との力の差があると見てか、視察に来たスカウトは福岡ソフトバンクの荒金スカウトだけだったが、荒金スカウトは「今の高校生で一番良い直球を投げる。他の選手が夏の入りに苦しむ中、堂々としていた」と高い評価を示した。
福岡ソフトバンクは工藤監督となり1年目のドラフト会議となる。チームは優勝に向けて独走状態になりそうな感じを見せるなど戦力が揃っているが、先発に関しては外国人投手に頼る所もあり、特に以前は和田、杉内などが揃い左腕王国だったが、今は大隣投手が踏ん張るのみとなっている。
地元福岡の北筑高出身で、駒大の左腕エース・今永昇太投手が、左の先発としても地元のスターとしてもポイントにがっちりと入るものの、今永投手が春に故障で登板できなかった。
球団は昨年は松本裕樹投手、一昨年は加治屋蓮投手と素材型投手の指名が続き、将来を見越したチーム作りを進めている。ドラフト1位指名の可能性が高いのは今永投手と、この小笠原投手ではないかと思うが、秋の今永投手の状態を見て1位指名が決まる。
名門の背番号1を背負う強い思いをマウンドにぶつけた。先頭を三ゴロに抑えると、続く打者を真ん中低め141キロで空振り三振。3人目には144キロで低めを突き、3球三振。連続でバットに空を切らせた。
8回に自らの中前適時打と千野の右越え3ランで加点したが、9回も緩まない。「自分の一番良い球で抑える」と自己最速にあと3キロと迫る146キロの直球で押し、三振、三振、三振で斬り捨てた。投じた26球のうち23球が直球。ネット裏でこの日唯一視察していたソフトバンクの荒金久雄スカウトは「今の高校生で一番良い直球を投げる。他の選手が夏の入りに苦しむ中、堂々としていた」と高く評価した。
1点差での今大会初登板に「心の準備はできていた」。ソフトバンクの荒金スカウトによると、この日の最速は146キロ。同スカウトは「緊張した場面でどれくらい投げられるか。さすが」と舌を巻いていた。
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