東京六大学野球春季リーグ戦は全日程が終了し、勝ち点5を獲得した慶大が完全優勝を果たした。一方、勝ち点1で5位に沈むなど苦しいシーズンとなった早大だったが、2年生の徳丸快晴選手(2年)が打率.388を記録し、自身初となる首位打者のタイトルを獲得するとともに、外野手部門でのベストナインにも選出された。
プレッシャーを跳ね除けた1打席目の安打、大阪桐蔭の同期である境亮陽選手を逆転
早慶3回戦に臨んだ早大の徳丸快晴選手は、前日の第2戦で天覧サヨナラ打を放ち、すでに打率トップに立った状態で運命の日を迎えていた。タイトル獲得のためには、2打数以上でノーヒットに終わると、高校の同級生である法大の境亮陽選手(2年)に逆転される状況だった。首位打者を狙うには出場を控えれば確実だが、早慶戦に出場しないという選択肢はない。しかも前日にサヨナラ打を放った主軸を外せるわけもなかった。
しかし、そのプレッシャーを自らのバットで跳ね除けた。2回裏、この回の先頭打者として迎えた第1打席で、徳丸選手は低めの直球を一振りで捉えて中前安打を記録。この瞬間に、首位打者をほぼ確実として徳丸選手は、「この試合で1本打てば、タイトルがとれるとわかっていた。それが1打席目に出たので、良かったと思います」(日刊スポーツ)と、ホッとした表情を見せた。この試合は4打数1安打に終わり打率を僅かに下げたものの、打率.388とし、最終的に境選手を5厘差で上回る初の首位打者に輝いた。
徳丸選手に対して「絶対に取らせる」と並々ならぬ期待を口にしていた小宮山悟監督(60)も、「1打席目にヒットを打った。大したもんだな、と思って見ていました」(日刊スポーツ)、「1打席目で打てなければ、どうするか本人に確認するつもりでしたが、1打席目で打ったのだからたいしたもの」(中日スポーツ)と話した。しかし、今春初めてレギュラーに定着した若きスラッガーは、「1打席目で打てなくても、2打席目以降で打てばいいので、代わることは全然頭になかった」(中日スポーツ)と話した。
昨秋の「リーグ戦不出場」の屈辱、冬の徹底的な振り込みで掴んだ栄冠
今春大ブレークを果たした徳丸選手だが、これまでの道のりは決して平坦ではなかった。高校時代は大阪桐蔭の主砲として注目され、昨年は1年生ながら春のリーグ戦に4試合出場し、レギュラーへの道を歩んでいた。しかし秋は打撃不振に苦しんで出場はなく、「この春に懸ける思いはあった。そういう意味ではうれしいです」(スポーツ報知)と、熱い闘志を秘めてシーズンを迎えていた。
「自信を持って積極的にバットを振りにいったのが、よかったと思う」(スポーツ報知)と話し、迷いなくスイングできる打撃スタイルを確立した。大阪桐蔭時はホームランを打つ長距離砲だったが、まずは東京六大学のレベルの高い投手陣に対応する力を見せた。
悲願の個人タイトルを獲得しベストナインも受賞した徳丸選手だが、チームが5位という悔しい結果に終わったことへの責任を誰よりも強く感じている。「首位打者を取れましたが、チームは5位。良くない結果に終わってしまった。秋はチームの優勝が一番。その上で自分の結果がついて来ればいいと思っています」(日刊スポーツ)と話す。悔しい首位打者のタイトル獲得だったが、おそらく目指すのは大学4年までのホームランのタイトルだろう。今度はコンタクトできて打球をオーバーフェンスさせる打撃を身につけて、大学4年までに20本を放って欲しい。
【徳丸 快晴】 プロフィール
- 氏名:徳丸快晴(とくまる・かいせい)
- 所属:早稲田大学(2年)
- 出身:大阪府佐野市(大阪桐蔭高校出身)
- ポジション:外野手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:178cm、82kg
- 主な特徴や実績:打率.388で初の首位打者とベストナインを獲得した、2028年ドラフト候補の超大型外野手。大阪桐蔭高時代は1年秋から4番を任され、甲子園に3度出場。早大進学後は昨秋に打撃不振で出場機会を失う悔しさを味わったが、冬場の猛練習で克服。積極的なアプローチと無類のコンタクト能力でリーグ戦トップに君臨した。高校同期の法大・境亮陽と極限のデッドヒートを演じた強心臓の持ち主。










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