【MLB】三河吉平投手がカブス契約と契約、春日部共栄ー立教大の155.7キロ右腕

2026年ドラフトニュースメジャーリーグ

立大OBの三河吉平投手(24)が、IT大手のサイバーエージェントを退職し、米大リーグのカブスとマイナー契約を結んだ。小学校6年時に読売ジャイアンツジュニアに選ばれ、春日部共栄ではパワフルな打撃と149キロの速球を見せていたが、大学卒業時に一度は現役生活にピリオドを打っていた投手が、野球専門ジム「DIMENSIONING」で驚異的な肉体改造を遂げて最速155.7キロに到達し、複数のオファーの中からカブスと契約した。

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挫折から一度は引退、サイバーエージェントで学んだ「言語化」と論理的アプローチでの復活

三河吉平投手は、小学校6年時に読売ジャイアンツジュニアに選ばれている。春日部共栄でも185cmの大きな体から、2年時までは打撃でパワーを見せていたが、コロナ禍となった3年時は投手として登板機会は少なかったものの、最速149キロの圧倒的なピッチングを見せていた。

立大大学に進むと、リーグ戦の初登板は3年秋で、2試合1回1/3を投げただけだった。しかし4年生の時に投手リーダーを任されるなど、投手としてのポテンシャルを高く評価されていた。しかしそれが三河投手を苦しめることになる。「中心として頑張ってほしいというところの期待も込めての役割なのに、応えられなくて。結局全然リーグ戦も投げることができず、最後に投げた時はアウトを取れなくて降板する苦い思い出もありました」(日刊スポーツ)と話す。卒業後は野球を退き、サイバーエージェントへ広告営業として入社した。しかし、仕事で論理的思考や自身のキャリアを模索する中で、「野球以外のキャリアや軸を持ったことで、改めて自分が本当に人生賭けたいものは野球なんだ」(日刊スポーツ)という強い本心に気づいたという。

そして2025年末に本格的な復帰を決意すると、大学時代からお世話になっている「DIMENSIONING」の北川雄介トレーナーを訪問。ほぼ1年ぶりに硬球を投げた際、ブランクを感じさせず148キロをマークしたことで可能性を確信した。仕事を週5日こなしながらも、土日の限られた練習時間を「社会人のように本当に時間がない中で選択と集中していいものをとことんやる」(日刊スポーツ)ことに費やした。体重を7キロ増量させ筋肉のみでビルドアップを遂げる肉体改造を達成し、手足の長い体格を制御するメカニクスを確立。結果、球速は自己最速を大幅に更新する155.7キロへと到達した。

アメリカの球団を引き寄せたデータの力、SNSと測定数値を武器にオファーを獲得

日本でのプロ野球経験がない三河吉平投手に、メジャーリーグのスカウトが目を留めた背景には「SNSとデータの力」(日刊スポーツ)が大きく関わっていたと話す。トラックマンやラプソードで取得した世界共通の精密測定データと投球映像を積極的に公開し、MLB球団にも送信した。

日本国内のプロ球団からはオファーが一切なかったものの、カブスの担当スカウトは「実戦から少し離れている僕の現状を踏まえて課題や今後のステップを理解」(日刊スポーツ)した上で、非常に明確な育成プランを提示。3年間を勝負の期間と見据え、最もメジャー昇格への確率が高い球団としてカブスとの契約を結んだ。

絶対的守護神を目標に最速170キロへ、カブス左腕・今永昇太投手との対面を熱望

大学時代にフォームを見失ったことについて、イップスだったのかと聞かれると、三河投手は「僕はイップスと表現するのはあまり好きじゃなくて。あの時期は投げ方が分からなくなって、一種のパニック状態みたいな形になってイップスのようなりましたけど、今はどこがダメだったか、どう改善すればいいかを説明できますから。」と話す。頭と体が結びつかない状態になって野球をやめていく選手はアマチュアだけでなくプロ野球にもいるが、それをビジネスの世界で論理的な思考や言語化する事によって説明できるようになったという三河投手、この部分だけでも話を聞きたいものだ。

でもまずは、メジャーリーグへの昇格、そしてそこで圧倒的な投球を見たい。三河投手は「本当に速い球を投げるのが悦」(日刊スポーツ)と話しており、将来は170キロ到達を目指しているという。

カブスでは、マイナー契約を結んだ慶大OBの常松広太郎選手が在籍しているほか、今永昇太投手や鈴木誠也選手が活躍している。特に今永昇太投手のロジカルな思考力と野球観に強い憧れを抱いており、「どういう意図でどういう根拠を持って球種を選んでるのかとか、トレーニング決けてるんだろうみたいなところとか。聞きたいことだらけですね」(日刊スポーツ)と話す。聞いて、話して、頭でイメージを形作り、それを見せられる体を持っている三河投手、時間はもうそれほど無いかもしれないが、納得行くまで速い球を投げ続けて欲しいと思う。

【三河 吉平】 プロフィール

  • 氏名:三河吉平(みかわ・きっぺい)
  • 所属:シカゴ・カブス(マイナー契約)
  • 出身:神奈川県川崎市(リトルグリーンズ - 読売ジャイアンツジュニア - 東京城南ボーイズ - 春日部共栄高校出身)
  • ポジション:投手
  • 投打:右投右打
  • 身長・体重:189cm、91kg
  • 主な特徴や実績:自己最速155.7キロ。立大4年時は投手リーダーを務めたが不振に苦しみ引退。サイバーエージェントに入社し会社員生活を送る中、年末に現役復帰を決断。「DIMENSIONING」で筋肉を7キロ増量させる肉体改造を行い、155.7キロに球速アップ。測定データとSNSを駆使してアピールし、カブスとのマイナー契約を勝ち取った異色の24歳脱サラ右腕。目標は170キロ到達。趣味は釣り。座右の銘は「有言実行」。
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yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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