関西学生野球春季リーグは13日、雨天順延などで持ち越しとなっていた第1節の4回戦が行われ、関西大(関大)が近畿大(近大)を2-1で下した。この試合では今秋のドラフト上位候補に挙がる関大の最速149キロ左腕・米沢友翔投手(4年=金沢)と、近大の最速154キロ右腕・宮原廉投手(4年=崇徳)の投げ合いとなり、ネット裏にNPB12球団47人のスカウトが詰めかける異様な熱気のなか、米沢投手が8回途中1失点の快投で投げ合いを制し、5季ぶりの王座奪還へ向けて大きく前進した。
米沢友翔、7回まで「無安打」、右手直撃の負傷降板もエースの責任完遂
米沢友翔投手は初回から140キロ台後半の直球を軸に、キレ味鋭いスライダー、スプリットで近大の強力打線を圧倒。7回先頭に中前打を許すまで一人の安打も許さないパーフェクトに近い投球を披露した。8回2死一塁の場面で打球が右手首付近を直撃するアクシデントに見舞われ無念の降板となったが、7回2/3を3安打9奪三振、1失点の快投を見せた。
米沢投手は「(宮原は)いいピッチャーだったので、負けたくない思いがありました。調子自体は良くなかったけど、ゲームをつくれてよかった。抜けたり、引っかけたりしたけど、試合の中で修正できた。(無安打は)エラーで出したランナーをヒットだと思っていたので、意識しなかったことが逆に良かった(スポーツ報知)。」と、充実した表情で振り返った。昨秋までの故障続きの自分を乗り越え、単独トップに並ぶ今季3勝目。中日の金丸夢斗投手が背負った「21」の重みに相応しい投球だった。
宮原廉、7回2失点の力投実らず。新鋭・加藤蔵乃介の「初球攻撃」に屈す
一方、敗れた近大の宮原廉投手も、エースとしての力をマウンドで表現した。9日の同大戦から中3日の強行軍ながら、最速151キロを計測。7回まで5安打9奪三振、2失点と試合を作ったが、1-1の7回1死。関大の途中出場、2年生の加藤蔵乃介選手(浜松開誠館)に直球を左翼席へ運ばれる決勝ソロを浴びた。
宮原廉投手は「中3日だったけれど、チーム全体としてもいい準備ができていた。調子はリーグ戦でも一番良かったと思う。いい戦いができているので(米沢との対戦は)楽しかったです。今春初被弾となった本塁打は踏ん張り切れなかった。」と、潔く敗戦を受け止めた。昨春以来の優勝へ向け、自力優勝の可能性は消滅したが、次節の関学大戦に向けて「いい調整をしたい」と前を向いた。
巨人が「11人」態勢! 12球団47人が注視した「関西の双璧」
この日の南港野球場のスタンドには、スカウトのクロスチェックの枠を超えた異例の熱気が広がった。巨人が水野雄仁編成本部長、長野久義編成本部参与ら幹部を含む11人という超大型態勢で視察。ヤクルトの青木宣親GM、中日の荒木雅博球団本部長補佐といった球団首脳のレジェンドたちも一堂に会した。
巨人・水野雄仁編成本部長:「関西を代表する左右の素晴らしい投手の対決。米沢君は真っすぐも変化球も、うまく操っていた。がむしゃらに投げるのではなく、制球もいい。評価は秋になるけれど、このような負けられない試合で結果を出すのは投手として評価できる。」
共に高い出力の投手だが、単なる球速以上に、優勝を左右する極限のプレッシャー下での能力を評価する。米沢投手の防御率1.50、奪三振率9.8という驚異的なスタッツは、ドラフト1位候補としての資質を証明するに十分な説得力を持っている。
16日から京大戦、関大が狙う「31年ぶり」春の頂点
勝ち点を「4」とした関大は、16日からの最終節・京大戦で勝ち点を挙げれば、1995年以来となる春の優勝が決まる。「マウンドに立つ以上は、誰にも譲らない気持ち。最後まで投げきるつもりでいます」と、エースとしての自覚を口にする米沢投手。右手首の状態が懸念されるが、その闘志が消えることはない。優勝に向かってひたすら進んでいく。
【米沢 友翔】 プロフィール
- 氏名: 米沢友翔(よねざわ_ゆうと)
- 所属: 関西大学(4年)
- 出身: 石川県珠洲市(金沢高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 180cm、80kg
- 主な特徴や実績: 最速149キロの本格派左腕。今春、1安打無四死球13Kの準完全試合を達成。2026年第1節4回戦の近大戦で7回まで無安打、8回途中1失点の快投。中日・金丸夢斗の背番号21を継承し、12球団スカウトが注目する2026年ドラフト上位候補。
【宮原 廉】 プロフィール
- 氏名: 宮原廉(みやはら_れん)
- 所属: 近畿大学(4年)
- 出身: 広島県(崇徳高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 182cm、88kg
- 主な特徴や実績: 最速154キロを誇る本格派右腕。3年秋にベストナイン。2026年春季リーグ関大戦で7回2失点、9奪三振の力投。球威ある直球とスプリット、カーブを操る、2026年ドラフト上位候補。














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