岐阜学生リーグでは中京学院大が岐阜経済大に連勝し、優勝を飾った。ドラフト1位候補の吉川尚輝選手は全12試合でヒットを記録し、打率.490で首位打者、またリーグ通算116安打を記録した。
8球団スカウト視察
この日は4打席までノーヒットだったものの、8回の第5打席で痛烈にライト前に弾き返した。ノーヒットだったら首位打者から陥落していたが、最後の打席で首位打者を獲得し、12試合すべてでヒットを記録した。
昨日は12球団47人のスカウトが訪れたが、この日も8球団12人のスカウトが視察し、阪神の熊野スカウトは「もう実力は間違いないわけだから、あとは全国へ行ってどれだけやれるかでしょう。また日本代表といった舞台でどこまでできるか」と話した。
他にも、
中日・中原スカウト:「しっかりバットを振れる。いまさらどうこういうレベルの選手ではない。十分」
福岡ソフトバンク・山崎スカウト:「三振もあったが、リードオフマンタイプなので積極的にストライクを打ちに行く姿勢は評価できる」
オリックス・由田スカウト:「プロでレギュラーを取れる選手。体が大きくなって力強さも出てきた。何よりスピード感がいい。いま、ウチに入っていも一番速いのでは」
全国の舞台へ
吉川選手は中学、高校などで全国の舞台の経験はなく、「大学選手権に行きたい。」と話す。出場をかけた東海地区選手権大会は28日に行われ、静岡リーグからは日大国際関係学部、三重リーグからは四日市大が出てくる。日大国際関係学部には小柄な左腕ながらエースとして活躍する3年生の日下部啓太投手や、今年は調子が良くないものの145キロを記録し、福岡ソフトバンクにドラフト2位で指名された小澤怜史投手の兄・小澤拓馬投手などがいる強豪だ。
おそらくドラフト1位指名は現在確実にしている。あとは全国の舞台でも結果を残せば、その地位は固まる。しかし全国で結果を残せないと、評価を大きく下げる事はないものの、スカウトの声のトーンはやや小さくなるかもしれない。大きなチャレンジとなる。
「最後は開き直ってました」と無安打のまま迎えた八回先頭の第5打席。痛烈な打球が右前に弾み、試合中に陥落していた首位打者の座に返り咲いた。「目標としていたので、良かったです」と吉川。8球団12人のスカウトが見守る中、“底力”を見せつけた。
前日には全12球団47人のスカウトを集め、地方リーグでは異例の注目度を示した。この数字は今秋ドラフト最注目の創価大・田中正義投手の視察に訪れた45人を上回り、甲子園をのぞいて今年最多とされる。この日も8球団12人のプロの視線を独り占めした。
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