関西学生野球春季リーグでは、関西学院大(関学大)が近畿大(近大)を4-1で破り先勝した。今秋のドラフト候補に挙がる投打の柱が活躍、エース左腕の飯田泰成投手(4年=春日)が8イニングを10奪三振1失点の快投を見せれば、右肩痛からの完全復活を目指す福谷宇楽内野手(4年=社)が今春初の「1番・DH」で出場し、先制犠飛を放つなど貢献した。秋のドラフト会議へ向け、完全復活を目指す。
8回10Kの熱演、飯田泰成投手好投
飯田泰成投手は最速147キロの速球を投げる本格派左腕投手として注目されたが、今春は好投しながらも相手のエース級、特に関大・米沢友翔投手との投げ合いで「準完全試合」を喫するなど、ドラフト注目投手を上回る投球ができず、あと一歩で白星を逃す苦しい展開が続いていた。最終学年、そしてプロ入りへの焦りが、知らず知らずのうちにその左腕を硬くさせていた。
「4年生になるとドラフトに向けての結果も求めるようになり、(同学年投手に)負けられないという思いが自分を苦しめていた。今日は下級生の時のようにバッターとの対戦を純粋に楽しもうと思った。腕が振れていました。」と話す。近大も宮原廉投手というドラフト上位候補の右腕がいるが、登板が多くなっておりこの日は登板を回避した。
開き直ったエースは強かった。8安打を許しながらも要所を締め、10個の三振を奪う。8回1死一、二塁のピンチでは、2者連続の空振り三振に仕留め、自然と派手なガッツポーズが飛び出した。
福谷宇楽が「1番・DH」で躍動。右肩痛を乗り越え「芯で捉える」進化
打の主役は、2年秋の首位打者であり、リーグMVPの経験を持つ福谷宇楽選手だ。今年は大学生屈指の遊撃手のドラフト候補として注目されていたが、右肩痛の影響でDHでの出場が続いていた。この日は初めて「1番」を任されると、2回1死二、三塁の好機で、右翼へ値千金の先制犠飛。4回には中前打を放つなど、リードオフマンとしての役割を果たした。「1番起用は考えないようにしていましたが、楽しかったですね。いい形で捉えた時の打球は飛ぶようになってきた。芯で捉えることにこだわっていきたいと思います(スポーツニッポン)。」
最大の武器である「守備」を封印せざるを得ないもどかしさを、バットで晴らしている。リハビリは順調で、現在は守備ノックでの送球も再開。「秋には守備でチームの安心材料になりたい(スポーツニッポン)」と語る通り、秋季リーグでの遊撃復帰、そしてプロ入りへ向けて着実に階段を上っている。50メートル6秒1、遠投105メートルの高い身体能力。打撃専念の春を経て、そのスイングはより鋭さを増している。
「秋に向けて」逆襲誓う
飯田投手、福谷選手。この二人が本来の輝きを取り戻しつつあり、関学大にとってこれ以上ない追い風だ。そして、関西大の米沢投手、近畿大の宮原投手というドラフト1位指名の可能性もある選手がいる中で、秋にどのくらいのアピールをすることができるのかが、ドラフト会議での指名につながってくる。
「今後の野球人生に向けて大事だと思っています」と話す飯田泰成投手、そして福谷宇楽選手の逆襲劇に期待したい。
【飯田 泰成】 プロフィール
- 氏名: 飯田泰成(いいだ・たいせい)
- 所属: 関西学院大学(4年)
- 出身: 福岡県(春日高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 180cm、88kg
- 主な特徴や実績: 最速147キロ(球場表示151キロ)を誇る本格派左腕。キレのある直球とスライダー、チェンジアップを操る。2026年春季リーグ近大戦で8回10K1失点の快投。高いスタミナと、試合を純粋に楽しむ精神的なタフネスが武器。2026年ドラフト候補。
【福谷 宇楽】 プロフィール
- 氏名: 福谷宇楽(ふくたに・うた)
- 所属: 関西学院大学(4年)
- 出身: 兵庫県(社高卒)
- ポジション: 内野手(遊撃手、今春はDH)
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 175cm、78kg
- 主な特徴や実績: 2年秋に首位打者とMVPを獲得した関西学生リーグ屈指の遊撃手。3年夏に甲子園出場。右肩痛から回復中で、今春はDHとして貢献。50m走6.1秒の快足と高い守備技術が最大の売り。秋の守備復帰を目指す2026年ドラフト候補。



















コメント