東都大学野球春季リーグでは7季連続優勝を狙う王者・青山学院大(青学大)が東洋大に10-1で大勝した。対戦成績を2勝1敗として勝ち点を「3」に伸ばし、逆転優勝の可能性を最終週へと持ち越した。今秋のドラフト1位候補コンビ、エースの鈴木泰成投手(4年=東海大菅生)が中1日の登板を8回2/3、10奪三振1失点の快投でリーグトップの4勝目、渡部海捕手(4年=智弁和歌山)が待望の今季1号満塁本塁打を放った。
鈴木泰成、中1日で10奪三振
鈴木泰成投手はこの日、立正大との第3週に続き、今回の東洋大とのカードでも、再び中1日での3回戦に先発した。前週は連敗を喫し勝ち点を落としたが、今週は鈴木投手も「追い込まれた時、『あとは能力を発揮するだけ』という考えにした方が自分の良さが出てくる。力でねじ伏せる、という方がいい(日刊スポーツ)。」とマインドを変えて臨んだ。
最速154キロの直球を見せ球に、「自分で決め球に選ぶくらい自信を持てた(スポーツニッポン)」というフォークが冴え渡った。初回に先制を許したものの、4回以降は一人の安打も許さない完璧な支配力。9回2死まで118球を投げ抜き、3安打10奪三振で、チームに白星をもたらした。安藤寧則監督(48)や中野真博コーチから「ストライクゾーンに思い切り投げろ」と背中を押されたエースが、王者の支柱として神宮のマウンドに仁王立ちした。
主将・渡部海が「4番の回答」、 9回に弾丸ライナーの今季1号満塁弾
投のエースの力投に、打の柱が最高の結果で応えた。渡部海選手は今季、打点こそ稼いできたものの、アーチがいまだ0というもどかしい日々が続いていた。3-1で迎えた9回、2死満塁の絶好機。渡部主将は東洋大の救援陣が投じた甘い球を逃さなかった。快音とともに放たれた打球は、一瞬にして左翼芝生席へと突き刺さるリーグ第1号の満塁本塁打となった。
渡部海選手は「チャンスで回してくれたので初球を狙っていこうと。4番らしい勝負強さを見せられたかなと思います。」と、充実した表情で振り返った。この回、チームは一挙7得点の猛攻。鈴木投手をリリーフした1年生の山田玲投手も好投した。渡部選手は、「自分たちは追う立場。全力で行くだけ(スポーツニッポン)」と、全力プレーで勝点を手にした。
楽天スカウトが「カウントの取れる変化球」を高く評価
ネット裏に集結したスカウト陣も、鈴木・渡部の黄金バッテリーが見せた高い実戦力に改めて太鼓判を押した。特に、鈴木投手が中1日での投球でゲームを組み立てた能力に注目が集まった。
楽天・部坂俊之スカウト:「真っすぐはもちろん、今日はフォークとカーブでカウントが取れている。中1日を差し引いても良い評価になる。」
先発として本格的に投げ始めたた今季において、4年生、エースという重圧の中で疲労もかなり溜まっていると思うが、そこできっちりと「勝てる投手」となることができる。187センチの長身から放たれる質の高いボールと、状況に応じて変化球をしっかりと入れて投げられる鈴木泰成という素材は、秋のドラフト会議において「1位指名」の最有力候補となる。
優勝決定の国学院大戦へ
この結果、今春の優勝争いは勝ち点4の国学院大と、勝ち点3の青学大の2校に完全に絞られた。19日から始まる最終週、直接対決で勝ち点を挙げた方が春の王者となる。国学院大は今春、青学大が持つシーズンチーム本塁打記録を29年ぶりに更新する18発をマークしており、強力な攻撃陣を誇る。一方の青学大は、鈴木泰成を中心に鉄壁の守りで連覇を死守する構えだ。
史上初の7連覇を達成するか、国学院大がそれを止めるか、注目の試合となる。
【鈴木 泰成】 プロフィール
- 氏名: 鈴木泰成(すずき・たいせい)
- 所属: 青山学院大学(4年)
- 出身: 茨城県(勝田野球スポーツ少年団-友部リトルシニア-東海大菅生高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 187cm、91kg
- 主な特徴や実績: 最速154キロを誇る大学球界No.1右腕。2026年春季リーグにて現在リーグ単独トップの4勝をマーク。中1日の先発登板を2週連続でこなし、高いスタミナと修正能力を証明。落差のあるフォークが最大の武器。2026年ドラフト1位候補。
【渡部 海】 プロフィール
- 氏名: 渡部海(わたなべ・かい)
- 所属: 青山学院大学(4年・主将)
- 出身: 大阪府(忠岡ボーイズ-智弁和歌山高卒)
- ポジション: 捕手
- 投打: 右投右打
- 主な特徴や実績: 青学大の「扇の要」を務める不動の正捕手。二塁送球1.8秒台の強肩と、勝負強い打撃が武器。2026年春季リーグ、東洋大3回戦で今季1号となる満塁本塁打を放ち、逆転優勝への望みを繋いだ。2026年ドラフト上位(1位)候補。

















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