春季高校野球大阪大会は10日、大阪シティ信用金庫スタジアムで決勝が行われ、名門・履正社が関大北陽に7-6で逆転勝利を収め、2016年以来10年ぶり6度目の優勝を飾った。最大3点のビハインドを跳ね返した主将の辻竜乃介内野手(3年)は、祖父に元中日の哲也氏、父に現西武2軍コーチの竜太郎氏を持ち、3世代プロ入りを目指している。
8回2死、辻竜乃介選手が結果残す
辻竜乃介選手は2回に、自らの右犠飛で先制点を奪った。しかし、チームは中盤に一挙5失点を喫して逆転を許す苦しい展開となった。それでも、3-6とリードされた8回2死二、三塁の好機で、再び相手投手の勝負球を鋭く捉えると、打球はレフト前へ抜ける適時打。1点差に詰め寄る執念の一振りで、9回の逆転劇への呼び水となった。
辻竜乃介選手は「本番は夏だけど、履正社が強いということを見せられてよかった。冬の練習で、全員でどうやったら勝てるかっていうのを考えてきて、率直に春、こうやって勝てて、すごい嬉しいです。」と、充実した表情で振り返った。多田晃監督(47)も「(辻には)自分が苦しい時に引っ張れるかを求めてきた。こういう展開で勝ち切れたのは収穫(スポーツ報知)」と、技術以上に精神的な支柱としての成長に太鼓判を押した。
史上初「3世代プロ」への挑戦、西武コーチの父・竜太郎氏から授かった「頑張れ」
辻選手の背中には、日本野球界の歴史が刻まれている。祖父・哲也氏は中日で活躍し、父・竜太郎氏はオリックスや楽天の主力としてプレーした。この系譜を受け継ぎ、プロ入りを果たせば、史上初の快挙となる。辻選手は目指し選手にパドレスのタティスJr.を挙げ、「アグレッシブで積極的なプレーをしていきたい(サンケイスポーツ)」と語り、日本球界を飛び越えた感覚を持っている。
父の竜太郎氏からは、試合前に特別なアドバイスはないという。「『頑張れ』ということはいつも言ってもらっています(日刊スポーツ)。」と話す。それでも184センチ87キロの恵まれた体格から繰り出される力強いスイングは、間違いなく父譲りで、父も子を信頼する。
打倒・大阪桐蔭へ、「日本一のチームを倒さないと自信にならない」
履正社には、最大のターゲットがある。今春の選抜大会を制した宿敵・大阪桐蔭だ。「同じ大阪のチームが日本一。それを倒せば、自信を持って甲子園にいける(スポーツ報知)。」。今大会はその大阪桐蔭を関大北陽が準決勝で破ったが、辻選手は悔しさよりも「よし」という感情を抱いた。「やっぱりそこを倒すことによって、夏に甲子園に出た時にも自信を持って行けると思う(日刊スポーツ)。」と話す。
昨秋、5回戦で大商大堺に1点差で惜敗し、その屈辱から半年は選手間でのミーティングを増やし、練習メニューを自ら考案する「自主性」を徹底してきた。指揮官に言われるがままの野球ではなく、自分たちの足で頂点を目指すスタイルへの転換。その先頭に立ち、声を枯らしてきたのが辻主将だ。
まずは大阪大会優勝という実績を手にし、近畿大会での他県の強豪との対戦を経て、夏の大阪大会で打倒・大阪桐蔭を果たして甲子園出場へといきたい。そしてその先に、3代プロ野球選手の誕生がある。
【辻 竜乃介】 プロフィール
- 氏名: 辻竜乃介(つじ・りゅうのすけ)
- 所属: 履正社高校(3年・主将)
- 出身: 兵庫県神戸市(六甲アイランド少年野球部-ヤング神戸須磨クラブ出身)
- ポジション: 内野手(三塁手)
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 184cm、87kg
- 主な特徴や実績: 祖父は元中日の哲也氏、父は西武コーチの竜太郎氏。阪神ジュニア、U15日本代表を経験した超有望株。2026年春季大阪大会決勝で逆転呼び込む適時打など2打点。高い身体能力とリーダーシップを兼ね備える。進路はプロ志望、2026年ドラフト上位候補。












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