3月19日に開幕する第98回選抜高校野球大会で、史上4校目となる「春連覇」に挑む横浜(神奈川)。その中心に立つ今秋ドラフト1位候補の最速154キロ右腕、織田翔希投手(3年)が17日、大阪府内で行われた大商大堺との開幕前最後となる練習試合に先発。2回をパーフェクトに抑える圧巻の投球を見せ、聖地での戦いに向けて万全の仕上がりを証明した。チームも17安打14得点と打線が爆発し、投打ともに最高の状態で20日の神村学園(鹿児島)との初戦へと向かう。
2回完全投球で3者連続三振、エース織田翔希投手「初戦見える」
開幕を2日後に控えた最終調整のマウンド、織田翔希投手は初回、立ち上がりから唸るような直球を軸に内野ゴロ3つで片付けると、2回には相手打線の4番から始まる好打順を相手に、力強いストレートとキレ味鋭い変化球で翻弄。3人の打者をすべて空振り三振に切って取り、マウンドを降りた。
2回無安打無失点、1人の走者も許さない完全投球。織田投手は「初戦が見えるような投球ができたと思います。自分がやることを変わらずやることが一番大事(スポーツニッポン)」と、手応えを口にした。昨春のセンバツ優勝、そして秋の関東大会での経験を経て、エースとしてのメンタルは一段と強固になっている。「課題も良いところも出たので、しっかりとフィードバックして、20日の初戦をベストな状態で迎えたい(スポーツ報知)」という言葉からは、慢心など一切感じさせなかった。
17安打14得点の猛攻、小野舜友主将「勝ちに結びつける野球」
打線も火を吹いた。初回、2死一塁の場面で、一塁走者の小野舜友主将(3年)が中前安打の間に相手野手の隙を突き、一気に生還して先制。この走塁がチームに勢いをもたらし、3回に3点、5回に2点、さらに7回には打者一巡の猛攻で一挙6得点を奪うなど、終わってみれば17安打14得点の爆勝を飾った。
小野舜友主将は、「やっと考えていた攻撃ができたんじゃないかなと思う。細かいところを整理し、ミスをなくしていけば、自信を持って戦っていける(スポーツ報知)」と、開幕直前でのチームの完成度に納得の表情を見せた。村田浩明監督(39)も、「勝ちに結びつける野球が少し形になってきた(スポーツ報知)」と評価。かつて松坂大輔氏らを擁して春夏連覇を果たした際のような、一瞬の隙も見逃さない「横浜伝統の機動力野球」で連覇に挑む。
「織田だけじゃない」層の厚さ、2年生左腕・小林鉄三郎投手の台頭
今大会の横浜には、織田投手以外にも楽しみな素材が揃っている。3回から2番手で登板した2年生左腕、小林鉄三郎投手が3回を無安打無失点に抑える好投を見せた。小林投手は昨夏の神奈川大会で1年生ながら初戦の先発を託された逸材。ひと冬を越えて、球威・制球ともに飛躍的な向上を見せている。
村田監督が「楽しみな雰囲気になってきた(スポーツ報知)」と語る通り、盤石のエース・織田投手から成長著しい小林投手へと繋ぐ継投策は、連戦が続く甲子園において大きな武器となる。神村学園という強豪を迎え撃つ初戦、そしてその先に待つ智弁学園(奈良)や花巻東(岩手)といった列強校との激突を見据えても、控え投手陣の充実は「春連覇」への絶対条件だ。織田翔希という大黒柱を中心に、小林投手ら若き力が脇を固める投手王国の姿がある。
選抜大会での連覇は、過去に第一神港商、PL学園、そして直近では2017年・2018年の大阪桐蔭しか達成していない歴史的偉業だ。「初戦をベストな状態で迎えたい」と語る織田翔希投手。好調で大会に入ると見られる154キロの剛腕が唸りを上げ、その勢いをつけて連覇を狙う。
【織田 翔希】 プロフィール
- 氏名: 織田翔希(おだ・しょうき)
- 所属: 横浜高校(3年)
- 出身: 福岡県(糸島ボーイズ出身)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 183cm、82kg
- 主な特徴や実績: 自己最速154キロを誇る、今秋のドラフト1位候補筆頭。昨春のセンバツ優勝投手。しなやかなフォームから繰り出される直球の質は高校生離れしている。開幕前最後の実戦で2回完全投球を見せるなど、状態は最高潮。
【小野 舜友】 プロフィール
- 氏名: 小野舜友(おの・しゅんすけ)
- 所属: 横浜高校(3年)
- ポジション: 内野手(主将)
- 主な特徴や実績: 横浜高の精神的支柱を務める主将。高いミート力と積極的な走塁が持ち味。練習試合での好走塁に見られるように、判断力の高さでチームに先制点をもたらす。悲願の春連覇に向け、打線を牽引する。
【小林 鉄三郎】 プロフィール
- 氏名: 小林鉄三郎(こばやし・てつさぶろう)
- 所属: 横浜高校(2年・新3年)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 主な特徴や実績: 期待の2年生左腕。1年夏からベンチ入りし、公式戦での先発経験も豊富。冬のトレーニングを経て球威が増し、開幕前最後の練習試合でも3回無安打無失点と絶好調。織田翔希投手と共に強力な投手陣を形成する。













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