大学野球選手権の2回戦が行われ、大会2連覇を狙う東北福祉大(仙台六大学)が中部学院大(東海地区)に7−1で快勝し、準々決勝に駒を進めた。先発した最速155キロ右腕の猪俣駿太投手(4年、明秀学園日立高)が、立ち上がりこそ苦しんだものの、7回4安打1失点(自責点0)と好投して、視察に訪れた日米球団のスカウトの前で実力を見せつけた。
立ち上がりの乱れを修正
冷静なマウンドさばきが光った。先発した猪俣駿太投手は、球場表示で最速152キロをマークする力強いストレートを見せたが、序盤は変化球の制球が悪く、二回に2四球、ストレートしか頼れない投球となって中部学院大打線に狙い打たれ、三回には一時同点打を浴びるなど安定感を欠いた。しかし、三回以降に変化球が決まりだすと、普段通りのストレートを活かした変化球を織り交ぜる投球となり、テンポも良くなった。最終的に7回を4安打4奪三振1失点(自責点0)にまとめ、今秋ドラフト上位候補に違わぬ投球を披露した。
猪俣投手は自身の出来について「きょうは野手陣に助けられた。試合中に修正できたことが収穫だった」(サンケイスポーツ)と振り返った。打線も3本塁打を含む11安打で7点を奪い、エースをしっかりと援護した。
課題だったメンタル面、成長を実感
昨年覇者の東北福祉大、猪俣投手は主に抑えとして3試合に登板して優勝に貢献したものの、不調時に一気に大崩れする傾向という課題も抱えていた。そのため昨冬は気持ちの切り替え方に重点を置いて練習に取り組んできたという。
「どうすれば気持ちがいい方向に向くのか。仲間から声をかけてもらったり、自分から声をかけたりしていろいろ試した」と猪俣投手。この日も立ち上がりに崩れかけたが、捕手とコミュニケーションを取りながら落ち着きを取り戻した。マウンド上で自らを制御する術を身につけていた。
日米スカウト集結、進路は「行く前提」
試合には日米のスカウトが集結し、最速155キロを誇る剛腕に熱視線を送った。
オリックス・小松スカウト:「手足が長いのにしっかり球を操れている。チームを背負っているという責任感も伝わってくるし、それも大事な要素」
今秋のドラフトでも上位指名が有力視されており、この日の投球はその評価をさらに高めるものとなった。
進路を問われた猪俣投手は「プロに行きたいというよりは行くという前提で進めないといけない」と話す。185センチ、92キロの恵まれた体格に強心臓も併せ持つ逸材は、「打って勝つ、ということをリーグ戦でもやってきたので、こういうスタートを切るのも自分たちらしい。全員プレー、全員野球で一生懸命に頑張りたい」と意気込んだ。
【猪俣 駿太】 プロフィール
- 所属: 東北福祉大学(4年)・仙台六大学
- 出身: 明秀学園日立高
- ポジション: 投手(右腕)
- 身長・体重: 185cm、92kg
- 主な特徴や実績: 最速155キロを誇る本格派右腕。前回大会は主に抑えとして優勝に貢献し、この日は先発に回って7回4安打1失点(自責点0)、4奪三振と好投した。序盤に崩れかけても試合中に修正できる対応力と、チームを背負う強心臓が持ち味。今秋ドラフト上位候補として、2連覇とプロ入りの両方に期待がかかる。










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