第108回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕、甲子園)の出場を懸けた西東京大会の組み合わせ抽選会が、東京都内で行われた。昨夏の甲子園準優勝校・日大三は、今秋のドラフト候補に挙がる主砲の捕手・田中諒主将(3年)がクジを引き、初戦で翔陽と対戦することが決まった。高校通算30本塁打を誇る関東屈指の右の長距離砲は「目標は優勝。やるしかないなという思いはあります」と、静かに闘志を燃やした。
ノーシードからの再出発、それでも掲げる「優勝」
春夏合わせて3度の甲子園優勝を誇る名門は、今大会を異例の形でノーシードで迎える。部員によるSNSの不適切利用で昨年11月3日から5月9日まで対外試合禁止処分を受け、その処分が下る前に春季大会への出場を辞退していたためだ。連覇を狙う大会はノーシードからのスタートとなったが、田中諒主将に悲壮感はない。「目標は優勝すること。目の前の一戦、一戦、必死に戦っていきたいと思います」と前を見据えた。
高野連の判断を仰いだ上で4月13日に活動を再開し、処分明けの5月10日には練習試合を実施した。主将として「一からもう1回前を向いてやろう」とチームを鼓舞してきた。空白の期間を経ても「(試合ができない)期間は空いたが試合勘に問題はない」と言い切る。「不安とかはなく、まだまだこれから上げていけるなっていうのはあります」と、状態の上積みに自信をのぞかせた。
体重を増した強打の主砲、「打ち勝つ」夏へ
昨夏の甲子園では2本塁打を放ち、チームを準優勝に導いている。その時の打撃や一塁手としての動きをみても、ここ数年でも屈指のスラッガーとして注目していた。そしてその後に捕手にも挑戦するなどバリエーションを広げ、またこの冬で体つきが大きく変わった。昨夏から体重を7、8キロ増やし、180センチ100キロと増した。
日大三が伝統的に誇る強打の打線で主軸を担う田中主将は、勝負どころでの一発に磨きをかけてきた。「打っていかないと勝てないと去年思ったので、バッティングをしっかりやっていきたい」と、自らのバットで勝機を引き寄せる構えだ。
昨夏の甲子園決勝で沖縄尚学に敗れ、全国制覇まであと一歩届かなかった。その悔しさは今も胸にある。「決勝で負けているので、リベンジの場かなと思います」。聖地の頂点への思いをにじませながらも、「目の前の相手と真剣にぶつかっていけたら」と、一戦必勝の姿勢を崩さなかった。
仲間とともに、最後の夏へ
活動再開後は実戦形式の練習などで試合勘を取り戻し、大会に向けた調整を進めてきた。高校通算も25本から30本へと伸ばしている。
「みんな前を向いて非常にいい表情をしてやっている。選手一人一人が前を向いて全力でプレーしていきたい」と、チームの雰囲気にも手応えを口にする。「ここまできたらやるしかない」「もう1回あそこに戻って戦いたい」。逆境を力に変え、田中主将は仲間とともに最後の夏へ挑む。
ドラフト候補として注目される存在だった。しかし春の不出場などにより、その進路が注目されるが、主将として「チームのために振っていきたい。夏は打ち勝たないと勝てない」と話す。様々な面でマイナスからのスタートとなるが、チームの雰囲気をつくりだし、力が出せるようにするために、主将自ら豪快なアーチを放ちたい。
【田中 諒】 プロフィール
- 氏名: 田中諒
- 所属: 日大三高(3年・主将)
- ポジション: 捕手
- 身長・体重: 180cm、100kg
- 主な特徴や実績: 強打が持ち味の関東屈指の右の長距離砲で、高校通算30本塁打を誇る。昨夏の甲子園では2本塁打を放ち、チームを準優勝に導いた。昨夏から体重を7、8キロ増やしてたくましさを増し、勝負強い打撃に磨きをかけている。今秋のドラフトでも注目されるプロ注目捕手として、最後の夏での全国制覇とさらなる飛躍が期待される。











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