第98回選抜高校野球大会に向け、昨秋の明治神宮大会王者として乗り込む九州国際大付(福岡)が、開幕まで残り2日と迫った17日、智弁和歌山と練習試合を行った。背番号9の左腕・岩見輝晟投手(2年・新3年)が先発すると、5回3失点という結果で試合も1-3で敗れたが、「神宮王者」の看板で緩むことなく甲子園に挑む。
智弁和歌山打線を相手に5回3失点、不運な当たりにも「当てられるのが悪い」
岩見輝晟投手にとって、この日は甲子園での投球を占う重要なマウンドとなった。相手は高校野球屈指の強豪・智弁和歌山。初回、味方の失策が絡んで先制を許すと、2回にも失策からピンチを招く苦しい立ち上がりとなった。しかし、岩見投手はそこからギアを上げ、2つの三振を奪う力投で最小失点に食い止めた。3回、4回は本来のテンポを取り戻したが、5回に不運な安打をきっかけに3安打を集中され、最終的に5回を投げ6安打3失点、4奪三振という内容でマウンドを降りた。
試合後、岩見投手は「自分のピッチングができなくてチームを負けさせたのは、反省点かなと思います(スポーツ報知)」と、淡々と、しかし悔しさを滲ませて振り返った。打ち取ったような当たりが安打になる場面もあったが、「バットに当てられるのが悪い。当てられない投球をしないと。甘く入ったら打たれてしまう(スポーツ報知)」と、智弁和歌山の強力打線に真っ向から立ち向かい、課題と収穫を得た。
元楽天・楠城祐介監督が認める急成長、「制球が良くなり球が強くなった」
楠城祐介監督(42)は、岩見投手のこの一年の成長に確信を持っている。「岩見は昨年から比べてすごく良くなっているので楽しみです。制球が良くなって球が強くなった(スポーツ報知)」と、エースとしての信頼を口にした。昨秋、神宮の頂点に立った際も岩見投手の貢献度は高かったが、一冬を越えてそのボールにはさらに威力が備わった。
大会前に強豪と戦う事は、一つ間違えると自信を失うことにもなりかねず、チームによってはやや力に差のあるチームと対戦して勢いを付けるということもある。しかし楠城監督は「一番の収穫は自分に気合が入りました。智弁のユニホームを見て、甲子園に行くんだ、と締まった気持ちになりました(スポーツ報知)」と語り、強豪と戦ったことで勢いを付けて甲子園に向かう。
神宮決勝の再現はどうなるか
九州国際大付の初戦は、大会第4日の第1試合。相手は昨秋の明治神宮大会決勝で下した神戸国際大付(兵庫)に決まった。全国の頂点を争った両雄が、甲子園の初戦でいきなり激突する。相手にとってはリベンジの舞台であり、九州国際大付にとっては王者の意地を見せる場となる。
あえて言うと、九州国際大付は、昨年秋に4本塁打を放っている牟禮翔選手を欠いての戦いとなる。リベンジに燃える相手との対戦は非常に厳しい状況と言わざるを得ないが、明治神宮大会決勝で、8回2/3を3安打11奪三振1失点に抑えた岩見投手が、更に成長して相手を上回れるかが注目点となる。
【岩見 輝晟】 プロフィール
- 氏名: 岩見輝晟(いわみ・らいせ)
- 所属: 九州国際大付属高校(2年・新3年)
- 出身: 福岡県
- ポジション: 投手、外野手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 177cm、75kg
- 主な特徴や実績: 昨秋の明治神宮大会で優勝を果たした九州国際大付の貴重な左腕。背番号9ながらマウンドでは冷静沈着な投球を見せる。冬のトレーニングを経て制球力と直球の威力が飛躍的に向上。楠城監督が期待を寄せる「当てられない投球」を追求する実力派。







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