ベルーナドームで行われたオリックスとの本拠地開幕戦。埼玉西武ライオンズが5-3で逆転勝利を収めた。この試合では、ドラフト1位ルーキーの小島大河捕手(22=明大)が1点を追う4回、右翼席へ一時逆転となるプロ初本塁打を放った。これが今季12球団の新人第1号本塁打。守っても隅田知一郎投手ら4投手をリードし、「打てる捕手」としてドラフト1位指名を受けた実力を、本拠地のファンに見せつけた。
4回無死一塁、12球団新人第1号の快音
東京六大学リーグで7本塁打、昨春には3本塁打を放っている強打の捕手として、昨年のドラフト会議で埼玉西武がドラフト1位指名をした。1-2のビハインドで迎えた4回裏、無死一塁。バッターボックスに立った小島大河選手は、相手右腕が投じた148キロのツーシームを逃さず、小島選手のきれいな体の回転を活かして力強く振り抜くスイングから放たれた打球は、大きな弧を描いて右翼席へと飛び込んだ。今季のチーム第1号でもあった記念すべき一撃に、ダイヤモンドを一周したルーキーは照れ笑いを浮かべた。
小島選手は「プロ第1号だったので、どういうふうにしたらいいのか分からなかった。追い込まれていたので、後ろにつなぐ意識で振り抜いた。ホームランになってうれしい。」と話し、「自分の売りはやっぱり打撃。バットでチームに貢献したい。」と、打撃でアピールできたことを喜んだ。
8回には林安可外野手の勝ち越し2点適時二塁打が出て、チームも勝利した。新人としてチーム今季1号を放つのは、2024年の度会隆輝(DeNA)以来2年ぶり、球団では史上初というおまけもついた。12球団のルーキーが鎬を削るなか、本塁打一番乗りという最高の結果は、小島選手の自信を確信へと変えるものとなった。
宗山以上の打撃センス、全体練習後の「プラスアルファ」が生んだ努力の結晶
小島選手の類稀なる打撃能力は、長年の鍛錬によって築き上げられたものだ。小学生時代から「一番練習した選手が一番結果が残っている」という信念を貫き、全体練習後の居残り練習を欠かしたことはない。明治大学時代、チーム練習の時間が限られていると感じると、自らマシン打撃を継続して行い、納得いくまでバットを振り込んだ。そのひたむきな姿勢に、明大の戸塚俊美監督は「打撃だけなら宗山塁以上かもしれない」と話し、1学年上で、ドラフト会議で注目されていた先輩以上の評価をしていた。
昨秋のドラフト会議で1位指名を受けてから、プロのスピードへの対応を最優先課題に掲げ、キャンプ、オープン戦を通じて着実にステップアップし、本番での一振りで見事に回答を出してみせた。自分の売りと断言するバッティングは、今後、他球団への大きな脅威となりつつある。
背番号10の継承、小島の番号へと書き換える
小島選手が背負う「10」は、かつて西武の正捕手として君臨した森友哉選手(現オリックス)が長年つけていた番号だ。「凄い先輩方がつけてきた。打てる捕手として次は小島の番号だと言われるように頑張りたい。」と話し、山賊打線の主力として活躍した先輩から、強打の捕手を受け継ぐ。この日の対戦相手でもあった森友哉選手からは、キャンプ中に「これから脅威になると思います」と激励の言葉を贈られていたという。
打撃の華やかさに注目が集まるが、守備面でも西口文也監督(53)の信頼は厚い。「慌てることなく、落ち着いてできている。非常にいい」と話し、エースの隅田投手ら4投手を巧みにリードし、僅差の勝利を支えた。ルーキー捕手ながら、マウンド上の先輩たちに物怖じせず意見を伝え、配球の幅を広げる姿勢は、首脳陣を驚かせている。
打撃が評価され、そのうちに守備の良さも認められていく。大学時代の小島選手はそうやってドラフト1位指名選手となった。プロでも打撃と守備の両面でアピールし、いずれ球界一の捕手となっていくだろう。
【小島 大河】 プロフィール
- 氏名: 小島大河(こじま・たいが)
- 所属: 埼玉西武ライオンズ(ドラフト1位・1年目)
- 出身: 神奈川県(相模原市出身・東海大相模高-明治大卒)
- ポジション: 捕手
- 投打: 右投左打
- 身長・体重: 178cm、84kg
- 主な特徴や実績: 東京六大学リーグでベストナインを獲得した「打てる捕手」。2026年3月31日のオリックス戦で、12球団新人第1号となるプロ初本塁打を記録。明治大の戸塚監督から「打撃センスは宗山以上」と評される。卓越したバットコントロールと勝負強さが武器。









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