関甲新学生野球春季1部リーグは9日、上武大スタジアムなどで第5節の1回戦が行われ、3季連続43度目の優勝を狙う上武大が白鷗大に6-5で競り勝った。今秋のドラフト候補に挙がる最速151キロ右腕・木口永翔投手(4年=筑陽学園)が1点リードの7回から2番手として救援登板すると、3イニングを1安打3奪三振で無失点に抑え、視察したオリックス、阪神などNPB8球団のスカウトに、自慢の剛腕と冷静なマウンド捌きでアピールした。
1点差のマウンドも木口永翔投手が3回無失点
木口永翔投手は1点差に詰め寄られた直後の7回無死に、谷口英規監督(65)からの期待を背負いマウンドに立つと、立ち上がりから140キロ台後半の直球を軸に、カットボールやツーシームを効果的に織り交ぜた。この日の最速は148キロを計測。強風が吹き荒れる悪条件のなか、球場特有の癖を逆手に取る知略を見せた。「ゼロで抑えるために準備していたので、点差は特に。レフトへ強い風が吹いていたので、そっちにいかない(長打を許さない)ように注意して投げました。九回に先頭を(四球で)出したことは反省していますが、コースに投げ分けることはできました(サンケイスポーツ)。」と話した。
9回、先頭への四球で同点の走者を背負う緊迫した場面でも、後続を落ち着いて三振と内野ゴロに仕留め、最後は魂の148キロでゲームセット。これまでの「先発一本」から、チームの窮地を救う役割でもその力を見せた。
オリックス・阪神ら8球団が集結、「ベース板での強さ」と「先発適性」を再確認
リーグ戦も終盤の山場を迎え、ネット裏にはNPB8球団のスカウト陣が集結した。開幕戦での14K完投勝利に続き、短いイニングでも結果を残した木口投手に対し、プロの眼は多角的な視点でそのポテンシャルを分析した。
オリックス・岡崎スカウト:「きょうの最速が148キロと出力は増して、ベース板でボールが強かった。」
阪神・吉野スカウト:「きょうはリリーフだったけど、タイプとしては先発完投型かな。」
中継ぎとしての投球だったが、スカウト陣はあくまで「ゲームを作れる先発候補」としての本質を高く評価している。185センチの長身から放たれる角度と、要所を締める粘り強さ。即戦力右腕を求める各球団にとって、木口永翔投手は貴重な指名候補となっている。
谷口監督が託した「最後」の役割、ミスを埋めるエースの献身
白鷗大との首位攻防戦。谷口英規監督は、守備のミスが絡む苦しい展開のなかで、最も信頼できる右腕を終盤の切り札として投入した。「経験がある木口を後ろで投げさせたかった。風でホームランが出て点が取れて勝てたが、記録はヒットでもまずい守備で失点しているところをなくさないとどうしようもない(サンケイスポーツ)。」
指揮官の厳しい言葉の裏には、エースへの絶大な信頼がある。この日の勝利でリーグ優勝が近くなったことは間違いない。
【木口 永翔】 プロフィール
- 氏名: 木口永翔(きぐち・えいと)
- 所属: 上武大学(4年)
- 出身: 福岡県(筑陽学園高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 185cm、91kg
- 主な特徴や実績: 最速151キロを誇る関甲新学生リーグ屈指の本格派右腕。2026年春季開幕戦で14奪三振完投勝利。第5節の白鷗大戦では救援として3回無失点。高い制球力と「ベース板で強い」と評される直球が武器。NPB8球団が注目する2026年ドラフト上位候補。








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