YBSホールディングスの入社2年目・加藤響投手(23=八戸学院大)が、社会人で劇的な進化を遂げている。自己最速を154キロに更新し、今春のJABA大会でも150キロ台を連発。2年前のドラフト会議で指名漏れを経験し、一度は「野球を辞めよう」とまで追い詰められた右腕が、金足農の先輩・吉田輝星投手(現オリックス)の背中を追う。
大阪「BEYOND BASE」での肉体改造で154キロ
加藤響投手は八戸学院大時代に152キロを記録し、プロ志望届を提出して指名を待った。しかしドラフト会議では名前が呼ばれなかった。それから社会人のYBSホールディングスに進み、1年半、科学的なアプローチで体を作り上げた。
大阪にある野球選手専門のトレーニング施設「BEYOND BASE」に足を運び、身体機能の改善と本格的なウエートトレーニングに没頭。自分の身体を客観的に分析し、エネルギーを効率よくボールに伝える動作を追求した結果、球威とコントロールの双方が飛躍的に向上した。「社会人で磨きをかけたことで、常に安定して出力が出るようになりました(デイリースポーツ)。」と話す。
現在は自己最速を2キロ更新して154キロとなった。そして、4月に行われたJABA京都大会では、スカウトが注視するなかで常時150キロ台の直球をマークし、高い出力を維持できることを見せた。
金足農の「アルプス」で見た熱狂、吉田輝星という最高の「見本」
加藤投手の野球人生の原点は、2018年夏の甲子園にある。日本中を席巻した“金農旋風”。当時、金足農の1年生だった加藤投手は、発熱のため惜しくもベンチ入りメンバーから外れ、アルプス席からその光景を見守っていた。「本当にすごかった(デイリースポーツ)」と語るその熱狂と、エースとして仁王立ちした2学年上の吉田輝星投手の姿が強く印象に残った。
「高校の時は吉田さんのフォームをまねしていました。いい見本がいたんで(デイリースポーツ)。」と話し、もともとは遊撃手だったが、高1の夏に肩の強さを買われて投手に転向。身近にいた最高のお手本をモデルに、本格派右腕としての礎を築いた。その後、名門・八戸学院大へ進学。3年春からリーグ戦で活躍し、満を持してプロ志望届を提出して吉田投手と同じ舞台に挑戦した。しかし、名前を呼ばれなかった絶望感に、一時は「野球をやめよう」と白球を置くことさえ考えたという。
指名漏れの悔しさを力に「社会人野球に来られたから成長できた」
そこに声をかけたYBSホールディングス、社会人という新しい環境で更に成長を見せた。「志望届を出して指名されなかった後が転機。社会人野球に来られたからここまで成長できている(デイリースポーツ)。」
そして今年は指名解禁となる。 「ドラフト解禁の年なので、指名されるように頑張りたい(デイリースポーツ)。」YBCホールディングスのエースとして唸りを上げる速球を見せ、支配下での指名を目指す。
【加藤 響】 プロフィール
- 氏名: 加藤響(かとう・ひびき)
- 所属: YBSホールディングス(入社2年目)
- 出身: 秋田県(協和BCジュニア-秋田シニア-金足農業高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 180cm、86kg
- 主な特徴や実績: 最速154キロを誇る本格派右腕。金足農高では1年夏からベンチ入り。八戸学院大での指名漏れを糧に、社会人入り後に球速を2キロ向上させた。大阪の専門施設でのトレーニングにより安定した出力を獲得。カットボール、スプリットなど多彩な変化球も武器の2026年ドラフト候補。










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