東都大学リーグの1部2部入れ替え戦、横浜DeNAがドラフト1位指名した駒澤大・今永昇太投手と、東京ヤクルトがドラフト1位指名した東洋大・原樹理投手が激突した。
エース復活
駒澤大学の今永昇太投手はこの秋は1部リーグで0勝3敗、3月に肩の故障が発覚し春のリーグ戦は1試合も投げず、侍ジャパン大学代表も辞退した。秋のリーグ戦では主にリリーフで登板したものの、制球、球速は7勝を挙げた昨年秋には遠かった。それでも防御率は1.99だったがチームは貧打で最下位に転落した。
リーグ戦終了からドラフト会議を経てこの日に臨んだ今永投手、ドラフト1位指名は確実だったものの、今年の状態を見てプロ志望をするかどうかを悩んだ時もあったが、監督に背中を押されて志望届を提出すると、昨年から追い続けてきた横浜DeNAがドラフト1位指名をした。1位指名に恩を感じていた。また、「1部で負けて6位。力がないということ。だから調整ではなく、強化をしないといけない」と話し、走り込み、そして1日150球から200球の投げ込みを行っていたという。
この日は昨年よりも、リーグ戦よりも力強さを増した最速146キロの速球で、序盤はやや制球がばらついたものの、東洋大打線では4番の笹川晃平選手くらいしか球を前に飛ばすことができず、ファールを打たせて追い込み、決め球もストレートで三振を奪った。中盤からは得意のスライダー、チェンジアップでも空振りを奪い、9回を投げて3安打12奪三振と完璧なピッチング、3塁を踏ませずに完封した。
今年はこれが公式戦初勝利となり「後輩にいろんなものを残していければ」と話した今永投手、ドラフト1位指名した横浜DeNAの吉田スカウト部長は「しっかり投げられるところを見せてもらった。入ったら先発で10勝とか、大きな希望になるよ」と話すと、武居スカウトも「キレが戻りつつある」と話した。
ドラフト前にこのピッチングを見せていたら、ドラフト1位指名で競合したかもしれない。来年は横浜スタジアムのローテーションで登板している今永昇太投手の姿が見られそうだ。
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東洋大に三塁を踏ませない快投だった。1位指名したDeNA・吉田編成スカウト部長も「しっかり投げられるところを見せてもらった。(プロに)入ったら、先発で10勝とか、大きな希望になるよ」と胸をなで下ろした。
駒大の今永が1部残留へ大きな白星を「ゲッツ」した。1点リードの9回に1死一、二塁のピンチを招いたが、ここで12個目の三振を奪うと、最後は二ゴロに仕留めて力強くガッツポーズ。東洋大・原とのしびれる投手戦を150球の熱投で制し「(原を)意識するよりは、自分ができることを一つ一つ積み重ねていった」と胸を張った。
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