18Uワールドカップ、松井裕樹投手が8回8四死球も12奪三振で1失点に抑える、日米15球団のスカウト視察

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 2日間延期が続いていた18Uワールドカップがいよいよ開幕した。初戦は地元・台湾戦、松井裕樹投手がスライド登板した。

 松井投手は1回先頭打者に四球を与えると1,2塁のピンチを招いたが併殺に打ち取って切り抜けた。ストレート、スライダー共に高めに外れた。狙ったところに行く球と半々という荒れた立ち上がりとなった。2日間待たされた影響は否めない。しかし森捕手のリードで変化球を織り交ぜていくと徐々にテンポも上がり、7回には三者三振を奪った。

 大きなピンチを強い精神力で乗り切った。6回には初ヒットを許した後に四球で1,2塁とすると、続く打者にレフトポール際に運ばれる。ギリギリファールだったが、球場ではホームランとアナウンスされ、ファール判定に球場中が審判を煽るなど完全にアウエーの状態だったが、その打者をサードゴロに仕留めると続く打者を三振に切って取った。

 また、8回も2アウトからヒットと四球でピンチを背負い、特大ファールを打たれた4番打者にレフト戦へのタイムリー2ベースを打たれる。続く打者に死球を与えて2アウト満塁のピンチ、そしてカウントも0-3としてしまう。しかしそこからストレート勝負で見事三振に打ち取り、ピンチを切り抜けた。

 8回3安打12奪三振8四死球1失点、ストレートはコントロールは良くなかったが、最速147km/hを記録し、高めに伸びていく球もあった。スライダーも高めに浮いたり、見逃されるなど対応された場面もあったが、タイミングを外すには十分の球だった。調子は良くなかったものの、球の質で言えば間違いなくドラフト1位候補といえる。

 この試合には日本のプロ野球が5球団、メジャーリーグが10球団の15球団のスカウトが視察をしている。

○巨人・山下スカウト部長:「3回以降立ち直って本来の投球になった。やっぱりスライダーのキレはプロの1軍クラス。調整が難しい中でよく抑えた。来年ローテに入って7,8勝してもおかしくない」

○阪神・佐野統括スカウト:「初めての国際試合でよく抑えた。チェンジアップとスライダーにタイミングが合っていなかった。」

○福岡ソフトバンク・永山スカウト部長:「中盤から本来の投球、試合中にしっかり修正できていた。スライダーのキレは抜群。これだけのアウエーでも投げられる強さがある。

○横浜DeNA・高田GM:「雨で日程がずれたり気の毒だった。コンディションがベストでない中でいい球をなげていた。

○ヤンキース・デーブ・デフレイタススカウト:「力強い投手。制球が凄くいいしメジャーで即通用するかも」

○オリオールズ・ブレッドウォード国際スカウト:「スライダーとチェンジアップが素晴らしい。日本では1巡目なんだろ?成功すると思うよ」

 この夏はバッタバッタと三振を奪うも、ピンチで抑えきれずに失点をしてしまう印象を受けた。しかしこの試合ではピンチでストライクを続けて投げられる精神的な強さを見せた。この強さがあればプロでもエースとしてやっていける。そう確信させる投球だった。

  松井が選んだ直球が、右の6番打者の内角低めにズバッと切り込んだ。空振り三振。この日一番の雄たけびを上げ、ベンチへダッシュで戻ってきた。「インコースに真っすぐを放れれば、打ち取れると思っていました」。8回2死満塁。3点リードはあるが、1点を失った直後の大ピンチを、7球連続ストレートで乗り切った。

 世界デビュー白星だ。地元の台湾相手という完全アウェーの中で8回3安打1失点。「調子は悪かったです。でも、最少失点でチームに勝ちをつけるのが先発の役割。最低ラインの仕事はできました」。8イニングで159球の熱投。やりきったと言うより、ホッとした表情だった。

 四死球こそ8つ与えたが、5回まではノーヒットと力で圧倒。昨夏の甲子園で1試合22奪三振をマークした鋭いスライダーで台湾打線を翻弄した。12奪三振は、今夏の甲子園行きを逃した神奈川大会準々決勝・横浜戦(横浜)以来となる、公式戦22度目の2ケタK。初バッテリーを組んだ森友哉(大阪桐蔭)との息も合い、無駄な失点は与えなかった。

 肝を冷やした。しかも2度だ。2―0の6回1死一、二塁。松井は4番・楊家維(ヤン・チャウェイ)に左翼ポール際に運ばれた。「ヤバイ!」。打球の行方を見ながら、思わず口が開く。逆転3ランか…。いや、打球はわずかにファウルゾーンに切れていった。  「内角直球を投げようと思ったが、甘く入った。でも、球審がファウルと判定したので大丈夫だと思った」

 松井が安どした、その時だった。台湾の首脳陣がベンチから飛び出し、猛抗議した。さらに敵地のスタンドから台湾語で「本塁打!本塁打!」という大歓声。審判が協議を始め、松井も慌てた。「切れたのは確認したけど、応援で(判定が)ひっくり返されそうで、ウソだろーと思った」。約5分間の中断の後、判定は覆ることはなかった。思わぬ形でアウェーの洗礼を浴びたが、楊家維を三ゴロに仕留め、続く5番打者も見逃し三振だ。

 スタンドには巨人、阪神など国内5球団と、ヤンキース、オリオールズなどメジャー10球団以上が視察に訪れた。  ヤンキースのデーブ・デフレイタススカウトは「変化球と制球力がいい」と評せば、タイガースのトム・ムーアスカウトも「スライダーの角度がある。メジャーでは左投手は上背がなくても大丈夫」と語った。また、今秋のドラフトで松井を1位指名候補に挙げている巨人の山下哲治スカウト部長は「序盤は調子が悪かったが、結果的には素晴らしい投球だった。森(友哉)君のリードもうまい」と振り返った。

12K!松井、衝撃世界デビュー/18UW杯  - サンケイスポーツ:2013/9/2

 ネット裏には日本から5、米台10球団のスカウトが集結した。台湾は2010年大会の覇者で、今回も地元プロ球団にドラフトで3人が指名された実力派。12三振は直球6、スライダー5、チェンジアップ1を決め球にして奪った。米大リーグ、オリオールズのブレット・ウオード国際スカウト(環太平洋担当)からは「左腕でスライダー、チェンジアップが素晴らしい。手元の計測では92マイル(約148キロ)。日本の(ドラフト)1巡目で、十分にやれるだろう」。メジャー志向は強くないが、メジャースカウトも初めて絶賛するほど、その実力は折り紙付きだ。

世界デビュー1勝、松井12K  - ニッカンスポーツ紙面:2013/9/2

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