星稜が岩下大輝選手のホームランなどで9回に8点差逆転、小松大谷・山下亜文投手は8回2安打も

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 高校野球石川大会の決勝では、8回まで0-8と敗色濃厚だった星稜が、9回に星稜が岩下大輝選手の場外ホームランなど一挙に9点を奪い、サヨナラで甲子園出場を決めた。

注目投手同士の対決

 星稜は岩下大輝投手、小松大谷は山下亜文投手と共に140km/h中盤を記録する速球を投げ、打撃でもプロのスカウトが高く評価するプロ注目選手同士の対戦となった。

 岩下投手は「調子は悪くなかった」と話したが3回まで7安打を許して6失点と大量失点しライトに下がってしまう。一方の山下投手は5回まで星稜打線をノーヒットに抑えるなど8回まで2安打無失点と好投を見せた。

 しかし9回、高校最後のマウンドという事もあっただろうが岩下投手は再びマウンドに登ると、小松大谷の打者を3者三振に斬って取り、ここから奇跡が始まった。9回裏に山下投手は次々とヒットを許し2点を奪われて降板した。しかしリリーフした2年生の木村幸四郎投手にも星稜打線が襲いかかると、岩下選手がレフト場外に2ランホームランを放つなど得点を重ね、この回9点目を奪って試合が終わった。

 

それぞれの道へ

 星稜の岩下投手は試合後に、「山下がいたからこそ僕もここまで成長できた。」と話し、石川のライバルとして注目された山下亜文投手への感謝の言葉を伝えた。

 山下投手は準決勝の遊学館戦で6回の投球練習中に左手首が痙攣し降板、そしてこの日も左ふくらはぎがつり気味になっており、9回も2点を失った所で「迷惑をかけないため」に自ら降板を申し出た。チームを信頼している証拠だろう。

 山下投手は今後について、「野球は続けていきたい」と話している。将来はプロを目標としているが、今年のドラフト会議に向けてプロ志望届けを出すかは明言しなかった。岩下選手もプロ10球団以上が注目しており、甲子園で戦った後の進路に注目されるだろう。

 それぞれが決めた道に進み、最終的には再びプロで注目される事が、この印象的な勝利と敗戦の本当の答えとなるだろう。

 プロ注目右腕にとっては、まさかの展開だった。19年ぶりの連覇への先発を託されながらも球が高めに浮き、3回7安打6失点。「調子は悪くなかったのに、(制球を)修正しきれなかった」。4回から2年生左腕・福重巽、同右腕・谷川刀麻への継投にスイッチ。「このままでは終われない」と、悔しさを胸にしまい込み反撃の時を待った。

 中略 

 13人攻撃で試合をひっくり返した9回には、4―8の無死一塁の6人目で打席に立ち、左翼場外へと消える2ラン。試合後、小松大谷の左腕・山下からは「甲子園で勝てよ」と無念の思いを託された。13年秋、14年春と1勝1敗で迎えた県NO1投手対決を制し、「山下がいたからこそ僕もここまで成長できた。やっと甲子園に戻ることができる。去年は初戦で負けたので最後の夏は絶対に勝つ」と岩下。不屈のエースが星稜を引っ張る。

 最速143キロ左腕には、プロ球団も注目を集めている。今後については「わからない」と話したが、将来はプロを目指しているという。「野球は続けていきたい」。野球の厳しさを知った山下が、この悔しさを成長の糧とする。


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