巨人、ドラフト3位ルーキー・高木勇人投手が4連勝、社会人野球の選手に注目を

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 巨人は、昨年のドラフト3位で獲得した高木勇人投手が開幕から負けなしの4勝目を挙げ、新人王レースで一歩先を走っている。

苦労人が

 高木勇人投手は三重海星高校から2008年に三菱重工名古屋に進み、2014年に社会人7年目にしてプロ入りを果たした苦労人と言われる。三菱重工名古屋のエースとして毎年好投を見せるものの、今の投球のように、独特の変化をする変化球を中心のピッチングで、プロのスカウトに凄さをアピール出来ていない感じもあった。

 しかし、昨年は最速153km/hを記録するなど、ストレートの球威が増し、プロに入っても活躍できそうな凄さを見せ、ドラフト前には複数球団が名前を挙げるなど、評価を急激に挙げていた。

 プロに入ると、コントロールがピシっと正確に決まるピッチングではないものの、苦労を共にした変化球が冴え、140km/h後半の重そうな速球も交えて開幕から4連勝を記録、勝利後のインタビューからも社会人で揉まれたマイペースや柔らかさを感じさせる。

 

社会人で揉まれて

 昨年は千葉ロッテの石川歩投手が10勝を挙げて新人王となった。石川投手も東京ガスに入り、指名されると思っていたドラフト会議で指名漏れとなって1年発起して、球速を増してドラフト1位指名でプロ入りしている。

 社会人で毎年のようにドラフト会議の指名を待つ選手は少なくない。そして自ら考えて特徴を研ぎ、自分の形を作っている選手も多い。高木投手、石川投手のように、社会人で揉まれた選手が活躍したことで、そういう選手に光明が差している。

 各球団のエース級には、内海哲也投手、摂津正投手、牧田和久投手、井納翔一投手、能見篤史投手など社会人出身の投手も多い。かつてはオリンピックなどの国際大会で、野茂英雄投手、伊藤智仁投手、松中信彦選手などが活躍し、世間から注目される舞台があったが、今は国際大会でもプロ選手が出場するようになり、社会人選手が大きくクローズアップされにくくなっている。

 日本の野球では高校野球の注目度がずば抜けて高い中で、もっと社会人野球の選手が注目されて良いと思う。

 

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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