社会人野球JABA京都大会が開幕し、大阪ガスvs日立製作所の試合には、12球団の首脳クラスを含む31人のスカウトが大集結した。注目選手の一人、大阪ガス・小畑彰宏投手は完封勝利を挙げ、プロ入りに向けて大きなアピールとなった。
昨年もプロ注目
小畑彰宏投手は鳥取西時代から184cmの大型右腕として注目され、その後、青山学院大、大阪ガスでプレーしているものの、素晴らしい好投をする試合もあるが、トータルで結果を出せない状態が続いていた。そして昨年7月、都市対抗の前にサイドスローに転向を決めていた。
都市対抗本戦では変えたばかりのフォームだが、リリーフで3試合に登板して好投を見せ、プロのスカウトも高い評価をしてプロ入りの可能性が高まった。しかし小畑投手はまだフォームが自分のものになっていないとチーム残留を決め、ドラフトでは指名凍結選手となった。
そして今年、サイドスローは自分のものとなっており、3月のスポニチ大会では最速149km/hを記録すると、先日のJABA岡山大会でも7回1/3を投げて8奪三振無失点と好投し、8球団のスカウトが視察に訪れていた。
プロスカウトの首脳クラスも絶賛
この日は日立製作所を相手にキレの良いストレートとスライダーで、4安打に抑えて、108球で完封勝利を挙げた。小畑投手は「フォームがやっと自分のものになってきた」と話し、納得のピッチングだった。
この日は12球団31人のスカウトが集結、阪神・佐野統括スカウト、埼玉西武・渡辺SD、中日・中田スカウト部長など首脳クラスも訪れていた。中日の中田スカウト部長は「間違いなくいい。先発で十分使える」とプロでも即戦力としていけると絶賛した。
この日投げ合った日立製作所の猿川拓朗投手や、JR東日本の関谷亮太投手などの登板が合った事もあるだろうが、小畑投手が大きく評価を挙げたのは間違いない。プロのスカウトもそして本人も、プロ入りへ大きく前進したピッチングだった。
この日も中日・中田スカウト部長が「間違いなくいい。先発で十分使える」と話すなど、スカウト陣に存在感を示した。「年齢的にラストチャンスだが、もっと結果を出してから」。謙虚な言葉とは裏腹に、小畑の前にプロへの道が大きく開けた。
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