第96回都市対抗野球大会近畿地区第2次予選では、第2代表決定戦がわかさスタジアム京都で行われ、日本生命がパナソニックに3-1で勝利し、3年連続64度目となる本大会出場を決めた。4番の竹村陸外野手(27)が自身の失策を帳消しにする逆転の決勝2点二塁打を放ち、先発の谷脇弘起投手(23)も粘りの投球で勝利につなげる試合を作った。
4番・竹村選手が逆転決勝打「何としても取り返すつもりだった」
日本生命は3回、ノーアウト1塁の場面でライト前ヒットを許すと、竹村陸選手の悪送球により1塁ランナーをホームインさせる痛恨の先制点を許した。そして試合はそのまま5回まで1−0と、パナソニック先発のルーキー・柿本晟弥投手に5回1安打無失点に抑えられた。
しかし、投手が変わった6回に、2死ながら一、二塁のチャンスを作ると、ここで4番・竹村陸選手が打席に立つ。初球の外角チェンジアップを捉えると、センターの頭上を越える逆転の2点タイムリー二塁打となった。「相手の先制点が自分のエラーからだったので、何としても取り返すつもりだった。ストライクはどんどん振ろうと思っていた」と、笑顔で殊勲打を振り返った。自らのミスをバットで取り返す、まさに4番の仕事だった。
8回にも2アウト1,3塁から、山田健太選手(24)のタイムリーで追加点を挙げ、試合を決定づけた。
谷脇投手、サヨナラ負けの雪辱果たす粘投「気持ちが切れなかった」
日本生命の先発マウンドに上がった谷脇弘起投手も、リベンジを期すマウンドだった。7日の第1代表決定戦では、延長11回に押し出し死球を与えサヨナラ負け。マウンドで膝から崩れ落ちた右腕は、「自分の1球で試合を終わらせてしまった。責任はすごく感じました」と、この日に向けて雪辱を誓っていた。
この日も3回に5安打を浴び1失点と、本調子ではなかった。しかし、「これまでなら気持ちが切れて、連打で失点するところだったんですけど、今回は監督にしっかり粘ってくるように言われて」と、その言葉通りピンチを最少失点で耐え抜いた。4回から継投に入った日本生命は、2番手の斎藤礼二投手が3回1/3を1安打5奪三振と完璧に抑え、チームの逆転劇を呼び込んだ。
3年連続の都市対抗本戦出場だが、苦しみながら掴んだものだった。谷脇投手は「日本一しかない」と、力強く覚悟を決めた。今年の都市対抗は8月下旬に行なわれる。やや期間が開くが、その間にドラフト候補でもあるエース・谷脇投手の状態が良くなるかどうか、本戦での投球が注目される。
竹村陸選手 プロフィール
- 氏名:竹村 陸(たけむら りく)
- 年齢:27歳
- 所属:日本生命
- ポジション:外野手
- 投打:右投右打
- 主な特徴や実績:日本生命の4番打者。2025年都市対抗野球近畿2次予選の第2代表決定戦・パナソニック戦で、自身の失策を取り返す逆転の決勝2点二塁打を放ち、チームを3年連続の都市対抗本戦出場に導いた。
谷脇弘起投手 プロフィール
- 氏名:谷脇 弘起(たにわき ひろき)
- 年齢:23歳
- 所属:日本生命
- ポジション:投手
- 投打:右投左打
- 球速:151キロ
- 主な特徴や実績:プロ注目の右腕。2025年都市対抗野球近畿2次予選の第2代表決定戦・パナソニック戦で先発し、3回1失点と粘りの投球を見せた。第1代表決定戦でのサヨナラ負けの悔しさを乗り越え、チームの本戦出場に貢献。


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