第107回全国高校野球選手権南北海道大会の小樽支部1回戦に北照が登場し、小樽桜陽に5回コールド15−1で勝利した。注目の149キロ右腕で2年生の中谷嘉希投手も1イニングを投げ、146キロを記録する投球で1回無失点に抑えた。
来年注目右腕
中谷嘉希投手は184cm85kgの右腕投手で、昨年は1年生ながら秋に140キロ台中盤を連発し、最速149キロを記録して注目された。この春も3月におこなった浦和学院との練習試合で149キロを記録している。
この日はエースの上野翔大投手が4回2安打6奪三振に抑えると、10点差が開き、押さえればコールド勝利が決まる5回に中谷投手が登板すると、この日最速の146キロのストレートをグイグイと投げ込んだ。「直球で押せた」と話した。
1安打を許したものの、1回を投げて1安打無失点、三振は0だったが、「これまで、チームのために投げられていなかった。チームの勝ちにつながる投球をしたい」と話し、目標としている150キロや三振ではなく、相手を抑えてチームに勝利をもたらす投球をすると話した。
注目世代
来年は高校生投手に怪物クラスの投手が大勢おり、非常に注目される世代になりそうだ。
今年のセンバツを制した横浜高校は、最速152キロを投げる185cmの右腕・織田翔希投手が注目されており、この世代のトップを走って世代全体を引き上げる目標となる投手になっている。また、沖縄尚学の末吉良丞投手も150キロを記録し、スライダーも含めた投球の完成度も高く注目される。
また、山梨学院高の菰田陽生選手は194cm97kgという恵まれた体があり、最速は152キロを記録する。また打者としても一発の魅力が非常に素晴らしく、二刀流として大谷翔平2世と注目される。他にもセンバツで横浜高を相手に6回1失点の好投を見せた市和歌山の丹羽涼介投手も150キロを計測しており、大分商の右腕・平田玲翔投手、近江の右腕・上田健介投手も147キロを記録する投手として、この夏の投球が注目される。
1年時から注目されていた織田投手、末吉投手がいることで、この学年全体がそれを追いかける形になり、今後もさらに多くの投手が出てくるのではないかと思う。
これまでも松坂世代、斎藤・田中世代といった世代が日本の野球界をリードし、日本のプロ野球だけでなくMLBを舞台にしても活躍をしてきた選手がいた。そしてその世代の選手に憧れた少年野球選手が次の世代を作ってきた。
現在は大谷翔平選手がその超人的な能力で投手・打者で目標とされる存在だが、その次に目標とされる選手は2026年ドラフト世代から出てくるのではないかと期待をしている。織田世代となるか、菰田選手が大きく出ていくのか、世代をリードする選手たちもその競争は激しく、まだまだ成長をしてゆきそうで、それを追いかける選手たちも、そのスピードを加速させなければならない。

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