今秋ドラフト1位候補で、高校生ナンバーワン右腕の呼び声高い健大高崎(群馬)の石垣元気投手(3年)が、国士舘(東京)との練習試合に登板すると、3回を1安打無失点5奪三振と圧巻の投球を披露した。気温35度の猛暑の中、ネット裏にはパイレーツ、巨人など日米14球団21人のスカウトが集結。その熱視線の前で、世代トップクラスの実力を見せつけた。
「球速よりも質」常時150キロ超えで5奪三振!
「今日は球速よりも質で押していくのがテーマでした」。その言葉通り、石垣元気投手は、この日、投じた41球のうち、29球を投げたストレートは常時150キロを超え、最速は153キロを計測。得意のスライダーやカットボールを封印し、精度向上を目指すツーシームとフォークを織り交ぜながら、3回を1安打無失点、5奪三振と相手打線を寄せ付けなかった。「空振りも結構取れましたし、ストレートの質は良くなってきていると思います。久々の実戦で感覚を取り戻すことが目標でしたが、感覚的にも良かったので夏につながると思います」と、確かな手応えを口にした。
DeNAスカウト「末恐ろしい」メジャーも「精度が高い」と高評価
この日は巨人、横浜DeNAなど国内の球団に、パイレーツなどMLBのスカウトも加わり、14球団21人のスカウトが集結した。横浜DeNAの稲嶺茂夫スカウトは、そのポテンシャルを絶賛した。
横浜DeNA・稲嶺茂夫スカウト:「試合の中でいろいろチャレンジしていても直球は150キロを超えてくる。末恐ろしいですね」
また、メジャー球団スカウトも「ベストピッチにする精度が高いですよね。直球で押しきることができます」
と高く評価した。
最速158キロの速球に得意のスライダー、カットボールも切れ味が鋭く、そしてこの日はツーシーム、フォークも抜群のキレを見せた。ストレートの質も向上しており、ストレートでもバットに当たらない高校生も大勢いることだろう。すでにその素質は大学4年生と比較しても良いくらいになっていると思う。プロでは1年目からどれだけ勝てるか、そういうスケールの投手だろう。
石垣元気投手 プロフィール
- 氏名:石垣 元気(いしがき げんき)
- 生年月日:2007年8月16日
- 出身地:北海道登別市
- 経歴:柏木ジュニアーズ(幌別西小1年) – 洞爺湖リトルシニア(西陵中) – 健康福祉大学高崎高校(3年)
- 投打:右投左打
- 身長・体重:180cm・80kg
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:最速158キロを誇る今秋ドラフト1位候補右腕。2025年6月28日の国士舘との練習試合で3回1安打無失点5奪三振、最速153キロを記録。日米14球団21人のスカウトが視察し、DeNAスカウトから「末恐ろしい」と高評価を受ける。名前は、出産予定日を2週間過ぎても生まれなかったことから「元気で生まれてほしい」と両親に命名された。


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