第107回全国高校野球選手権愛知大会では、名古屋たちばなが瀬戸を5-2で下し、初戦を突破した。プロ注目の主将・浅井太介内野手(3年)は3打数無安打と快音は聞かれなかったものの、死球で出塁後に盗塁と好走塁で貴重な追加点を奪い、チームの勝利に貢献。試合後、高校卒業後の進路について、今秋のプロ志望届提出を見送る意向を明かした。
無安打も走塁で貢献「責任を重く感じて」
「3番・遊撃」で先発出場した浅井太介選手だったが、この日は本来の打撃を披露できなかった。「1年夏から経験をさせてもらった責任を重く感じてしまい、動きが固くなってしまいました」と、3打数無安打という結果を悔やんだ。それでも、2点差に迫られた直後の7回1死無走者の場面で死球で出塁すると、すかさず二盗を成功させ、その後の追加点のホームを踏んだ。主将として、バット以外でチームに貢献する姿勢を見せた。
チームとしては、「犠打やエンドランを絡めながら1死三塁の形をつくることができた。そこは収穫かなと思います」と、練習してきた攻撃の形を出せたことに手応えを感じていた。
プロ注目スラッガーの決断「大学や社会人で身につけてからプロで活躍したい」
高校1年の夏から背番号6をつけてショートを守ってきた。172cmと大きくないものの高校通算11本塁打を誇る強打の左打ち内野手として、NPBスカウトからもその打力を高く評価されてきた。しかし、高校卒業後の進路については、「高校入学からプロを目指して取り組んできたけど、まだ足りていない部分も多く見えた。そこをプロに入って鍛えるのではなく、大学や社会人などで身につけてからプロで活躍できる選手になりたいです」と話し、冷静に自らのレベルを見つめた上で、今秋のプロ志望届提出は見送る意向を明言した。
初戦を突破した名古屋たちばなは、2回戦で最速150キロ左腕・芹澤大地投手(3年)を擁する強豪・高蔵寺と対戦する。浅井主将は「一戦一戦、戦っていくことは変わらないと思う。しっかりと自分たちがやるべきことをやれたらと思います」と、難敵との一戦へ向けて気を引き締めた。
浅井太介選手 プロフィール
- 氏名:浅井 太介(あさい だいすけ)
- 生年月日:2008年1月25日
- 出身地:愛知県大府市
- 経歴:石ケ瀬スポーツ少年団(小1) – 東海中央ボーイズ(中学) – 名古屋たちばな高校(3年)
- 投打:右投左打
- 身長・体重:172cm・72kg
- ポジション:内野手(遊撃手)
- 主な特徴や実績:プロ注目の強打の遊撃手。高校通算11本塁打。名古屋たちばなで主将を務める。卒業後はプロ志望届を提出せず、大学または社会人野球へ進む意向。1年夏からベンチ入り。50メートル走6秒1、遠投95メートル。

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