東都大学リーグの2部では東京農業大の陽川尚将選手が注目を集めている。
陽川選手は金光大阪時代に巨人から育成ドラフトの3位指名を受けたが入団を拒否、「4年間で自分を磨いて、4年後にかかるつもりで、強い気持ちでやってきました」と、大学4年間でここまで105安打、23本塁打を記録する打者となった。2部ではあるがこれだけの記録を残した選手は少ない。
そして陽川選手はまたも高い目標を掲げ、ドラフト3位指名以上ならばプロ入り、4位以下ならば社会人に進むとしてプロ志望届を提出した。巨人や阪神など6球団以上から調査書が届いているというが、ドラフト3位以内という条件を飲んで指名してくる球団があるかは微妙な状況といえる。4位ならばあったと思う。
常に自分の高い目標に向かって成長し続ける陽川選手、プロ入りしても、プロ入りしなくても、成長を続けていけそうな強い精神力がある。
大記録は、ひっそりと達成した。神宮からおよそ10メートル離れた神宮第2で行われた9月18日の日大戦。第4打席で陽川が放った遊撃内野安打が、2部リーグ通算100安打になった。「目標にしていた数字なので、達成できて良かったです」と言った。100安打は1部リーグでも過去22人しかいない一流打者の証し。1年秋から交代なしのフルイニング出場を続け、結果を出し続けて、到達した。
球界が待望する右のスラッガー。今季は大学時代に東都2部だったソフトバンク長谷川(専大)が198安打をマークし、一躍大ブレーク。1部、2部のレベル差がない「戦国東都」では、2部からでも十分活躍できる可能性を示した。
中略
高校通算36本塁打をマークした金光大阪3年時には、巨人から育成3位指名を受けた。だが、断り、東農大進学。「自分で決めたことなので後悔はしていません。4年間で自分を磨いて、4年後に(ドラフトに)かかるつもりで、強い気持ちでやってきました」と言う。4年前に指名した巨人、阪神など半数以上の球団から調査書が届いている。
現在は三塁手だが、今春までは遊撃手をこなした。「バッティングと肩を見てほしいです」。3位以上ならプロ、4位以下なら社会人に進む決意を固め、運命の日を待つ。
コメント