早稲田大・有原航平投手が153キロで4安打完封、日米18球団以上、巨人は7人で視察

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 東京六大学の早稲田大vs明治大の優勝を争う対戦が行われ、1回戦は早稲田大が勝利した。有原航平投手は最速153km/hを記録し明治大を4安打奪三振無四球で完封し、今季4勝目を手にした。この試合には国内11球団、メジャー4球団以上が視察に訪れ、巨人は原沢GM以下7人態勢で視察を行った。

有原航平、敵なし4勝0敗

 「スピードはいつもより出ていた」と話す有原航平投手は無敵だった。この日はツーシームを今季初めて本格的に使った。昨年連覇の王者・明治大を倒すためにこれまでの4試合では封印していた。153km/hを記録し常時140km/h後半の表示を示すストレートは、9回にも150km/hを記録するなどスタミナも十分で、同じ腕の振りから投げられる130km/h後半のツーシームで次々と打ち取った。

 結局、9回122球を投げて4安打7奪三振無四球で余裕すら感じさせる完封劇、今季はこれまで4大学から初戦を全て勝利して4勝0敗とした。

 

国内11球団、メジャー多数、巨人は7人態勢

 この投球を視察したのは国内11球団、メジャーリーグもレッドソックス、ドジャース、ジャイアンツ、ダイヤモンドバックス、パドレスなど7球団以上のスカウトが集まった。メジャーリーグのスカウトがこれだけ集まったのは、夜に行われた巨人vs広島戦で登板した前田健太投手の視察の目的もあるようだ。

 それでもこれだけのスカウトを集めるだけの投球内容で、前田健太投手とも比較できるような投球内容だったのではないかと思う。

 また巨人は原沢GM以下7人態勢で1位指名確実と考えられている有原投手を視察した。原沢GMは「スピード、球種、身体能力を含めて、非常にスケールの大きさを感じる。」と話し、「プロ野球球団なら投手の整備が永遠の課題」と投手補強を常に考えている事を話した。また山下スカウト部長も「今季一番じゃないか。無四球の完封はすごい」とコメントをしている。

 また東京ヤクルトも松井編成部長が視察に訪れるなど、スカウト部門だけでなく全体を統括する編成部門のトップクラスが視察に訪れていた。巨人は現在、菅野智之投手以外の投手が結果を残せずに苦しんでおり、東京ヤクルトもケガ人が多く投手陣に苦しんでいる。この投球を見て「これ持って帰ってもいい?」という心境だっただろう。

 ドラフト1位候補の大学生では亜細亜大の山崎康晃投手や明治大の山崎福也投手などの名前が挙げられるが、今季の、この日の投球で有原投手がNO1に評価されると思って間違いないだろう。

 

リーグ通算17勝で並ぶ

 有原航平投手はこれでリーグ通算17勝10敗となった。明治大学の山崎福也投手はこの日は先発を2年生の柳裕也投手に奪われ、7回からリリーフで登板して3回を1安打1奪三振2四死球で無失点とまずまずのピッチングをしたものの勝利は得られず、17勝7敗で足踏みをしている。

 さらにこの日試合の無かった法政大の石田健大投手も17勝10敗と、17勝でドラフト1位候補3人が並んだ。

 次節は明治大が立教大と、法政大が東大と対戦し、最終節は早慶戦となっている。この日の勝利で優勝争いは早稲田大と慶応大に絞られ、早慶戦へと持ち込まれたが、秋まで続くリーグ通算最多勝争いも注目だ。

 

 ワセダの絶対エースが、王者の前に立ちふさがった。有原が4安打完封。3者連続を含む7三振を奪い、明大3連覇の夢を打ち砕いた。「天気も良くて、一球一球に声が聞こえてきて楽しかった」。今季最多の観衆1万5000人の視線を、187センチの体が独り占めにした。

 今季初めてツーシームを本格解禁。「いろいろ自分の中で考えて」と理由をはぐらかすが、「絶対に勝ちたかった」という大一番に向け封印していたことは明らかだ。

 130キロ台後半の宝刀でバットの芯を外し、中盤は凡打の山を築く。真っすぐも今季最速となる153キロを計測。バレーボールの実業団で活躍した父・範夫さん(53)から受け継いだ体のバネを生かし、ライバルをねじ伏せた。

 今季最速の153キロを計測するなど直球が走り、チェンジアップの制球も抜群。「明大は簡単に三振は取れない。低めに集めていこうと思った」と丁寧に投げ続け、自身初の無四球完封につなげた。

 スタンドには今季最多の1万5000人の観客。国内、メジャー球団合わせて15球団以上のスカウトが集結した。ドラフト1位候補に挙げる巨人の原沢敦球団代表兼GMは初めて視察に訪れ「スケールの大きさを感じる。(即戦力投手の補強は)今年というより、プロ野球球団なら投手の整備が永遠の課題」と今後も密着マークを続ける意向を示した。

 ネット裏には巨人・原沢球団代表兼GM、通路をはさんでヤクルト・松井編成部長の姿もあった。「神宮(での学生野球視察)はことし初めて。『個々』ということでなく、時間があったら見たいと。有原君? スケールの大きさを感じる投手だね」と原沢氏。前方でメジャーのスカウトも熱視線を送っており、有原詣ではさらに過熱しそうだ。

早大有原完封 - ニッカンスポーツ紙面:2014/5/18

 

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