都市対抗野球では、新人賞に当たる若獅子賞に、優勝に大きく貢献したHondaの朝山広憲投手の他、三菱自動車倉敷オーシャンズで最速154キロを記録し、昨年王者のJFE東日本を9回1点に抑えた廣畑敦也投手、NTT西日本の藤井健平選手の3人が選ばれた。
来年のドラフト候補に
三菱自動車倉敷オーシャンズの廣畑敦也投手は、都市対抗野球開幕戦の昨年チャンピオンのJFE東日本戦で先発すると、最速154キロを記録したストレートなどで強打線を抑え込み、9回7安打7奪三振1失点で完投勝利を挙げた。
2回戦のセガサミー戦では5回途中から3番手として登板し、3回1/3をノーヒット2奪三振のパーフェクトに抑えた。序盤に各チームの投手が150キロ台を連発する中で、廣畑投手は序盤戦のヒーローだった。
廣畑投手は帝京大時代から140キロ後半の力のある球で東海大、日体大に立ち向かうエースだった。ドラフト候補として注目されたものの、プロ志望届を提出せずに地元の倉敷に戻り、都市対抗での1勝をチームにもたらした。来年は社会人投手トップクラスの154キロ右腕として注目されることになりそうだ。
NTT西日本の藤井健平選手は9番ライトで出場しており、初戦の東芝戦ではヒットや死球でチャンスを作って勝利に貢献、2回戦のHonda鈴鹿戦では3回にタイムリー2ベースヒット、7回にライトスタンドにホームラン、9回にも2ベースヒットと4打数3安打3打点の活躍を見せ、セガサミー戦でも2打数2安打と当たりが止まらなかった他、その試合では2盗塁を決めるなど足も見せた。
大阪桐蔭では3番や5番を打ってセンバツで全国制覇、東海大でも1年生の春から出場をしており、5番を打つなど主軸として活躍した。若獅子賞に輝き、来年はドラフト候補として注目したい。
Hondaの朝山広憲投手は初戦の大阪ガス戦では4回途中4失点で降板したものの、次の準々決勝の西部ガス戦ではしっかりと立て直し、7回6安打13奪三振無失点。そして決勝の8回1失点と好投を続けた。都市対抗予選でもエースとして安定した投球を見せていた。
来年のドラフト候補となるが、球速はもう少し欲しいところで、この栄冠をベースに球速アップをした姿を来年見せられれば、ドラフト候補に入ってくる。
また、都市対抗の優秀選手にはベテラン選手が多く入っているが、ルーキーではJPアセット証券からセガサミーに補強選手として出場した大内信之介選手も選ばれた。大内選手は2番セカンドで出場をすると、三菱自動車倉敷オーシャンズ戦で内野安打など2安打を記録、NTT西日本戦でも内野安打など2安打を記録し、盗塁も決めて社会人トップクラスとも言われる足を見せている。盗塁死も2度あったものの、来年に向けて注目されそうな選手の一人。
他にもルーキーではHondaの津田翔希選手、千野啓二郎選手、セガサミーの中川智裕選手、NTT東日本の火ノ浦明正選手、Honda熊本の山本卓弥選手なども選ばれた。ともに来年のドラフト候補として注目されそうだ。
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