社会人野球のJABA静岡大会は2日、浜松球場で予選リーグが行われ、昨夏の都市対抗野球大会を制した王子が16-2でFedExに7回コールド勝ちを収めた。今秋のドラフト指名解禁を迎える王子の投打のキーマンが、今季初の公式戦で格の違いを証明。先発の左腕、樋口新投手(23=愛知工業大)が5イニング2失点で試合を作れば、「3番・右翼」で出場した柴崎聖人外野手(23=大阪経済大)は4打数3安打2打点1盗塁と大暴れ。ネット裏には中日などNPB各球団に加え、MLBカージナルスのスカウトも陣取るなか、日本一のチームとドラフト候補が最高の形でスタートした。
3回まで無安打の快投、樋口新投手反省もスカウトは評価
社会人ナンバーワン左腕と注目される樋口新投手、この日はドラフトイヤーのスタートとして力強さを見せた。立ち上がりから最速147キロの力強い直球を軸に、FedEx打線を圧倒。3回までは1つの四球を許したのみで、一人の安打も許さない完璧な投球を披露した。4回、先頭打者にヒットを許すと、タイムリー2ベースなど2本のタイムリーを浴びて2失点したものの、5回投げて4安打6奪三振2失点にまとめた。樋口新投手は「2点取られてしまったのは悔いが残る。自分の実力不足。次は取られない投球をしたい(中日スポーツ)。」と話した。
試合は王子が初回に2点、2回に4点を奪うなど、3回までに8−0と点差が開いたことで、やや力を抜いた所もあったかもしれず、本人は反省を口にする。しかし、視察したスカウトの評価は高い。
中日・永野吉成アマスカウトチーフ:「打者にゴロを打たせていた。打球が上がらないというのは、いい投手の要素の一つ」
球の力だけでなく、低めで打たせる投球もも評価した。
3安打2打点1盗塁、柴崎聖人選手が課題克服へ
打のドラフト注目候補も躍動した。走攻守三拍子揃った外野手として注目される柴崎聖人選手は、2回の第1打席では、追い込まれながらも低めの変化球に柔軟に対応し、レフトへ適時二塁打。続く打席でもコースに逆らわないセンター返しを連発、コンタクト力の高さを見せつけた。さらには自慢の足で盗塁も決め、流れを完全にチームに持ってきた。
柴崎聖人選手は「三振の数が多いことや、いい場面での三振が去年からの課題だった。冬の間に意識してやってきたことが結果として出たのはよかった(中日スポーツ)。」と話す。昨季は飛距離へのこだわりから崩していたスイングのバランスを、この冬に徹底して修正。三振を恐れず、かつ確実性を上げることに取り組んできた。その結果がいきなり表れた。
狙うは都市対抗連覇、そしてドラフト上位指名へ
この日は中日のチーフスカウト以外にも、複数のNPBのスカウトが姿を見せたほか、MLBのカージナルスの大慈彌スカウトも視察した。樋口投手、柴崎選手ともに、入社2年目を迎え、ドラフト指名が解禁される。共に大学時代から既に評価は高く、更に昨年の活躍もあり、ドラフト会議では上位指名が予想される。
それでも樋口投手は、「まずはチームが都市対抗連覇するために、中心投手としてしっかり投げられるようにやっていきたい(中日スポーツ)。」と話すと、柴崎選手も「チームが勝つために、ということを僕の中で一番に置いている。そこは変わりなくやっていきたい(中日スポーツ)。」と、都市対抗連覇しか口にしなかった。大きな目標に向かって成長をし続けた先に、ドラフト上位指名でのプロ入りという扉が待っている。
【樋口 新】 プロフィール
- 氏名: 樋口新
- 所属: 王子(入社2年目)
- 出身: 千葉県(千葉経済大付高-愛知工業大卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 180cm、80kg
- 主な特徴や実績: 最速151キロの直球と、キレのあるスライダー、チェンジアップを操る本格派左腕。愛工大時代から注目されていたが、社会人で制球力とマウンド捌きが飛躍的に向上。低めに集める投球術でスカウト陣から高い評価を受ける、2026年ドラフト候補。
【柴崎 聖人】 プロフィール
- 氏名: 柴崎聖人
- 所属: 王子(入社2年目)
- 出身: 岐阜県(岐阜第一高-大阪経済大卒)
- ポジション: 外野手
- 投打: 右投左打
- 身長・体重: 176cm、80kg
- 主な特徴や実績: 50メートル5.9秒の快足と遠投115メートルの強肩を誇る、社会人球界屈指の外野手。抜群のコンタクト能力に加え、昨年は長打力も見せると、今オフは三振を減らすスイングに改造。守備範囲の広さも魅力。2026年ドラフト上位候補。









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