プロアマ問題が解決へ、プロ野球経験者の高校野球監督への道が緩和

ドラフト制度

 プロアマ問題で最も高い壁が崩れ、問題解決に一気に進んでゆきそうだ。日本学生野球協会が日本野球機構(NPB・プロ野球)と話し合いを行い、プロ野球経験者が高校野球などの指導者になるために、これまでは教員免許の取得と2年以上の教員実績が必要だったが、プロ側、アマチュア側の座学の研修を受けることで、その資格が与えられることとなった。

 プロアマ問題は1961年に社会人野球とプロ野球との間で、アマチュア選手のプロ契約とプロ野球選手のアマチュアの受け入れの協定締結の際、プロ野球選手の受け入れ時期をめぐりプロ側が協定締結を拒否、その直後に中日が柳川福三選手と契約したことで、アマチュア側がプロ出身選手の受け入れを行わなくなったことから始まる。

 その後もドラフト会議において、プロ側が学生に金銭を渡していた問題など様々な問題があったが、2004年からプロ志望届けの制度ができたこととプロ側がそれを遵守している事により、プロアマの壁は徐々に取り払われてきた。

 しかしまだ、最後の壁は残っている。日本学生野球憲章の第14条「プロ野球選手、プロ野球関係者、元プロ野球選手および元プロ野球関係者は、学生野球資格を持たない。」という条件がある。そして学生野球資格を持たない人は学生野球資格者に指導ができないとされている。プロ野球選手が引退後に資格を回復することができ、そのための条件の緩和が今回一気に進んだのだが、現役のプロ野球選手は、まだ”基本的には”学生野球選手に指導することはできない。そのため、同じグラウンドでプロ野球選手が練習していても、教えることは許されていない。

 ドラフト会議は「戦力均衡」という名目で行われていたが、日本の野球では「アマチュア選手の契約の管理」の役割が非常に大きかった。プロ志望届け制度、契約金の上限など。しかし、メジャーリーグが世界ドラフトを模索するなど野球もグローバル化が進み、国内の問題だけでは済まなくなってきている。また、国内においても子どもの野球人口も今後減っていく事から、プロだアマだと言っている場合ではない。

 

 歴史的な雪解けだ。プロ・アマの交流断絶のきっかけとなった、いわゆる「柳川事件」から50年余。この日、午後2時から始まった会議では、両者の距離を一気に縮める画期的な案が示された。プロ側が学生側に提案していた研修制度の新設について、アマ側が回答。まず、NPB側が研修を設置し、この研修を修了した者が、続いて学生野球側が設ける研修を受講。その後、学生野球協会への申請を経て資格が認められる、というものだ。

 

 特に、高校球界にとって大きな歩み寄りとなる。すでに大学や社会人では元プロの指導が緩和されつつあるが、現在、元プロが高校で指導者になるには、教諭、臨時講師として2年の在職が条件。今回の回答は、この条件を事実上撤廃、教員免許がなくても高校野球を指導できるようにした形だ。日本学生野球協会の内藤雅之事務局長は「5月ぐらいまでに研修制度の要項を作っていきたい。(研修期間は)2日か3日ぐらいかかるものではないか」と話しており、大幅な期間短縮となる。

 

 この制度が今年中に整備されることになれば、甲子園から巣立ったスターが、高校球児を率いて聖地に帰ってくる道が広がる。PL学園に桑田監督が、清原監督が誕生する夢は膨らみ、昨年末に引退を表明した松井(元ヤンキース)が母校・星稜の監督になることも可能になる。2つの研修を修了して資格審査を通過すればの話だが、ハードルが大きく下がったことは事実だ。

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