神村学園と対戦した木更津総合、エースの千葉雄斗投手は変化球を用いた巧みな投球で、正林輝大選手などを抑えたものの、甲子園での勝利はこの日148キロの球を投げた2年生の川端勝利投手に託した。
祖母へ
千葉雄斗投手は184cmから最速146キロの速球を投げ、千葉大会では四球が1つのみと抜群の制球力を持つ投手として注目された。
この日も立ち上がりからスライダー、スプリット、そして90キロ台のカーブで次々と空振りやストライクを取っていく。プロ注目のスラッガー・正林輝大選手との対戦でも3回の第2打席で三振、6回の第3打席でも空振り三振を奪った。千葉投手は「体が大きくて飛ばされそうかなと思ったけど、ちょっと自信がついたかな」と話した。
千葉投手が野球をはじめたきっかけは、野球が好きだった祖母とプラスチックのバットと新聞紙を丸めたボールで野球遊びを始めてからで、野球を始めると毎試合、祖母が応援に気てくれたという。その祖母が6月に70歳で他界し、この夏は何度も「おばあちゃん、助けてね」と心のなかで頼ってきたが、この日は「打たれましたが、成長した姿をみせられたと思います」と話した。
千葉投手は6回1/3で6安打8奪三振5失点で降板をした。試合後に「大学で野球を続けて、力でねじ伏せられるような投手になりたい」と話し、カットボールを教わったという法政大の篠木健太郎投手のように、大学で力で抑えられる投手になることを誓った。
川端投手
8回に登板した2年生の川端勝利投手が、衝撃的な甲子園デビューをした。1イニングを投げて2安打で1失点したものの、145キロ以上を7度も記録すると最速は148キロ、2つの三振を奪って見せた。
元横浜DeNAのスカウト部長の吉田孝司氏も「思わぬ好素材に出会うことができ、久々にスカウトの血がたぎった。」と話す。177cmと体は大きくないが、来年は非常に注目される存在となりそうで、千葉投手も甲子園での勝利を託した。
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