ヤマハの西村進之介選手が今年、指名解禁となる。一度はあきらめかけたプロ入りに再び挑戦する。
俊足巧打の外野手
西村進之介選手は専修大時代に50m6.0秒の俊足と左右に打ち分ける打撃が注目され、2023年のドラフト会議でプロ志望届を提出して指名を待った。しかし、エースだった西舘昂汰投手がドラフト1位で東京ヤクルトに指名されたが、その隣で指名をまっていた西村選手は名前が呼ばれず、「人生で一番苦しかった瞬間」と話す。
ヤマハに進むと当初は「大学がラストチャンスと思っていた。」とプロ入りの考えは捨てていた。しかし、「うまくなりたいという思いとともに湧き上がってきた」と社会人野球の1年目で、外野手として広い守備範囲を見せるとともに年間で打率.309の成績を残し、再びプロに挑戦する自信を持ち始めた。
欲しいのは長打力、都市対抗野球以降に打撃フォームを改造し、バットの構える位置を耳の近くまで高くして強いスイングをする事を意識している。9月に行われた侍ジャパンU23W杯では9試合全てにスタメン出場し、打率.381を記録すると、社会人にって初のホームランも放ち結果を残した。
社会人野球の野手の指名は非常に狭き門となっており、特に外野手は過去10年間でドラフト会議で指名されたのはわずかに13人、「狭き門なのを自覚してやらないと」と話すが、昨年のドラフト会議ではチームの内野手・宮崎竜成選手がドラフト2位で千葉ロッテに指名された。「レギュラーで活躍し、最後にドラフト指名されたい」と西村選手もあとに続くと意気込みを見せた。
大学生や高校生がポテンシャルを高く評価される事が多い外野手のポジション、社会人外野手は、例えば度会選手のような高校卒3年目でなければ、ポテンシャル面ではプロのスカウトもすでに評価済みにもなっている。
大学卒の社会人外野手では、巨人に1位指名された長野久義選手のように、とにかく技術や実績、そして華のあるプレーといったところで、アピールをし続ける必要があるだろう。非常に高い壁があるのは間違いないが、それができれば指名は十分あると思う。


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