優勝できるチームの作り方(3) オペレーション型とプロジェクト型

ドラフトブログ

 

資金の潤沢な球団はそれを使って常に戦力補強をし、上位をキープしつづけて常に優勝を狙うチームを作れる。これをオペレーション型としましょう。
資金の潤沢ではない球団は、プロジェクト型で5年で優勝などの目標をつくって5年後の優勝を目指してチームを作っていく。そして優勝すれば収入は増えるので、その後オペレーション型に移していければいいのですが、プロジェクト型で戦力補強をしているとその後の世代の補強が薄くなっている事が多いので、この移行作業が非常に難しいですね。
広島はエース前田や大竹などの台頭により、その下準備ができたと判断して、FAで内川を取りに行くなど、優勝が射程圏内に入ってきたような動きを見せました。
一方横浜は、筒香というきっかけが見え始めていますが投手にそれが現れていません。しかし昨年、今年とFAやトレードでいろんな選手を獲得しています。(若手を育ててくれるリーダー的選手や若手投手を成長させてくれる捕手の補強という理由ならば少しは理解できますが。)
横浜で言うと1998年の優勝はプロジェクト型の集大成だったと思います。
確かに抑えの佐々木の存在が大きいですが、69年度生の野村、斉藤隆、島田直、五十嵐、進藤、70年生まれの石井、谷繁、佐伯、波留が中心になって優勝しています。
高校生で獲得した野村、進藤、石井、谷繁と、大学社会人で獲得した斉藤隆、五十嵐、佐伯、波留、それにトレードで島田直也を獲得し、見事も同世代を集めました。
あれだけ盛り上がったので収入も本来であればかなりあったでしょう。(3万人しか入れない横浜スタジアムが残念、また横浜スタジアムとの契約で球団にどれだけ利益があったかというのはわかりません)
しかし、その優勝の勢いに乗り切れず、佐々木、谷繁が抜け、一気にダウンしてしまいました。同世代を集まれば年俸も同じように伸びるし優勝すれば一気に上がるなど、プロジェクト型にはこういうリスクもあるわけですね。
まずはプロジェクト型で目標を立てて、3年間は優勝を捨てて失敗しても若手を使い続けて、それがファンに見える形であるならば、ファンは許せるし希望があって楽しみなので、離れたりしないと思うのですが。
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コメント

  1. NPBのトップクラスがメジャー志向増加で、国内FA補強でエースや4番の確保はタイミングも含めて困難になると私は予想しています。従って、巨人と言えども、ドラフト、育成枠活用、外国人、アジアなど補強ルートを多角化せざる得ない時代に突入です。ここで問題点は、大量補強、重複補強の弊害がどうなのかです。コーチの目が行き届くかどうか、練習施設、環境負担も膨らみます。

    それでは、低迷球団の効率的なチーム作りをどう進めるか。野村前楽天監督、星野監督らは、高校生よりも大学生、社会人中心の補強でチームを再建し、チーム基盤を確立後高校生の素材型補強も併用するという路線でした。野村さんは、著書でもそのように述べてます。

    もう一つ低迷球団として、意識すべき点は、スピードのある野手を集める事です。エースと4番は、才能であり育成は難しく、高校生候補でエースと4番の素材をどう見極めるか至難の技ですし、クジ運もあります。従って、捕手、エース、4番、遊撃手で、これはと思う候補については低迷球団は、1位指名すべきです。エースと4番は、外国人も含めて幅広く探すべきです。ドラフトのみで補強、育成では、運頼みです。また、低迷球団は、素材型よりも社会人オールドルーキーなど実戦型を集め、勝利に長けた選手を集め、選手層を厚くするべきです。高校生の素材型中心では、よほどすごい見極め、運がないと、上位のキャッチアップは難しくなるばかりです。

    最後に、低迷球団は、遊休戦力が多く解雇が遅れているケースが目立ちます。大部分厳しさにかけ、横浜のように選手にフロントが謝罪するような、情けない体質となります。これでは、選手側に緊張感が維持されるわけなく橋本捕手指摘のとおり、試合中にベンチで応援している選手が少ないというチームとなります。これは、意識の低下ということです。横浜の場合、母体企業の入れ替え、本拠地移転が実現し一からチームを作り変えないと、極論ですが一度解散し、新しくチームを作るところからでないと再生は難しいと予想します。その為には、横浜ではシガラミが断ち切れません。いくらドラフトや補強で選手を入れ替えても、問題は他のチームは更に進化していくという事です。ドラフト中心のチーム作りになる現在では、よほど選手の見極めが運よく当たらないと、上位に追いつくには10年以上要するはずです。上位チームが毎年下手なドラフト、エースや4番の世代交代に失敗し、その間に横浜が先発3本柱を確立し、エースが存在し、主軸も充実、内野手、外野手も全員足のある選手に入れ替わる、そんな劇的な変化は、なかなか難しいでしょう。

  2. チーム作りは、常勝チームでも低迷チームでも、基本は高校生5年、大学生3年、社会人2年程度でレギュラー又は控え層に育成計画として、ポジション別に世代別に常にチェックが必要です。よくレギュラー万全でドラフトの補強ポイントとしては不要の見方をするドラフトファンが多いですが、捕手、遊撃手のように、30代に入れば極端に身体能力に衰えが出るポジションは、定期的に一人は補強が必要です。例えば、捕手7人とすると、世代を意識すると2年に一人指名しても、年齢差14年です。広島は、石原が残留し、会沢、上村らもいますが、磯村を指名しました。広島の計画的な補強を私は高く評価しています。ドラフトのみについていえば、非常に内容のあるチーム作りのお手本だと思います。西武は、遊撃手のポジションで松井全盛時に中島を指名し、中島全盛時に浅村、美沢らを指名しています。遊撃手は、もっとも下半身の負担が大きく故障や衰えの激しいポジションと理解した非常に計画性のある補強を展開しています。

  3. 今度、優勝したチームの主力選手の世代別表を作ってみましょう!お楽しみに!