巨人はドラフト2位指名した高知高・和田恋選手と仮契約をした。契約金は6000万円、年俸は720万円。また背番号61が提示された。
安楽智大投手からホームラン
和田恋選手は昨年の明治神宮大会、浦和学院戦で小島和哉投手から4打数4安打、2ベース、3ベースを放ちホームランが出ればサイクルヒットの第5打席は敬遠され、チームも敗れた。しかしこのバッティングで阪神など多くの球団がドラフト上位候補としてインプットされる。そしてセンバツ大会、高知高校はベスト4まで勝ち進む。和田恋選手は15打数4安打と打率的には奮わなかったものの、4番の存在感を示して相手投手を苦しめた。準決勝の済美戦では安楽智大投手から右方向に放つと、甲子園最深部のスタンドに放り込むホームランを記録している。
投げても143km/h
夏の甲子園に出場する事ができずにドラフト直前まではあまり話題にならなかったものの、プロは秋や春の実績を評価する事が多く、ドラフト直前には阪神や福岡ソフトバンクなども獲得を狙いドラフト2位での指名となった。
高校通算35本塁打のスラッガーで打撃の確実性もある。また投げても143km/hを記録する強肩がある。50m6.5秒と足が速いほうではなく、この日も「課題はフットワークや走力だと思います。」と話している。打席で腰を低く落として投球を待つ主軸打者として、またポスト村田として中井選手などとサードを争うことが予想される。
名前は「恋」と書いて「れん」と読む。今流行の「キラキラ君」。外見は学生服にスポーツ刈りのどこにでもいそうな高校球児でも、存在感はとび抜けていた。巨人は育成内野手に和田凌太がおり、登録名もフルネームの「和田恋」となる。スコアボードをキラキラさせる18歳は「課題はフットワークや走力だと思います。打撃は自信があるので、(プロでは)そこを見てもらえたら」と声を弾ませた。
中略
用意された背番号「61」には球団の期待も込められている。巨人では、強打の右打ち高卒内野手の出世番号。07年から08年まで坂本、09年からは中井がつけている。山下哲治スカウト部長は期待する。「高卒には縁起のいい番号でブレークが続いている。スケールの大きい大型内野手に育ってほしい」。
巨人ファンだったという和田は、中でも大の坂本ファン。高知の島田監督も「打撃フォームを坂本選手をまねて、参考にしていました」と証言する。先輩譲りの豪快に左足を上げる打撃フォームで、高校3年間で通算55本塁打を量産。今春のセンバツ準決勝でも、済美の剛腕・安楽投手から左中間に本塁打を放っている。憧れの巨人軍でのプロ生活に向けては「坂本さんも、中井さんも偉大な選手なので。負けないように自分も活躍していきたいです」。乙女チックな名前にはふさわしくない分厚い胸をドンと張った。
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