大船渡・佐々木朗希投手が甲子園へ王手、メジャー5球団に巨人・中日・阪神スカウト視察

佐々木朗希

大船渡の佐々木朗希投手は、この日の準決勝・一関工戦で先発すると、9回を投げて2安打15奪三振で完封、最速は157キロを記録した。この日は再びメジャーリーグのスカウト5球団が集まり、巨人・中日・阪神などのスカウトも評価をした。

力抜けた良い球

盛岡四戦で194球を投げていた佐々木朗希投手、準々決勝の準々決勝の久慈戦では温存され中2日での登板となったこの日の準決勝だが、やはりまだ疲れは残っており、疲れから来るバランスの悪さにやや納得のいかない表情も見せた。

しかしそれでも投げる球が違う。150キロのストレートを軸に、これまた一級品の変化球を織り交ぜて抑えていくと、4回まで7つの三振を奪った。そして、試合中盤からは球速表示は140キロ台でも伸びのあるストレートが見られるようになった。7回にはクリーンナップを3者三振に斬り、8回まで5者連続三振を奪った。そして9回には156キロを記録し、2つの三振を奪った。とにかく、プロでも見られないようなスケールの違う投球を見せた。

スカウトも集結

この日もスカウトが集まったが、メジャーリーグのスカウトが戻ってきた。レンジャーズは2人態勢で視察をすると、ヤンキース、ブルージェイズ、フィリーズ、パイレーツのスカウトも視察、フィリーズの大慈弥スカウトは「立ち上がりで制球が定まらない中、修正できていた。修正能力は優れた投手の資質の一つだからね」と評価した。

また国内でも巨人・阪神・中日などのスカウトが視察し、巨人・長谷川スカウト部長は「スピードだけでなく質も抜群。体ができればすごい投手になる。智之の高校時代と比べたら10対1だよ。変化球もクイックも上手にできている」と話すと、中日・八木スカウトも「序盤は筋疲労が抜けるのに時間がかかったが、3回以降はなじんできた。力が抜けていても良い球が来ていた。疲れがある中でこれだけ投げられるのは天性。すごいですね」と話した。

また阪神の葛西スカウトも「程よい力みで、しっかりと試合を作れている。フォークも良かったね」と話した。

大会前までは、佐々木はすごいがチームとしては甲子園に行くのは難しいといわれていたし、個人的にもそう思っていた。しかし、岩手大会決勝まで勝ち進んだ。相手は強豪・花巻東、この日、149キロを記録した西舘勇陽投手という怪物候補がいる。この花巻東の壁を越えて甲子園に行くことができるか、注目される。

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2人体制で視察したレンジャーズをはじめ、ヤンキース、ブルージェイズ、フィリーズ、パイレーツのスカウトが集結。各球団がコメントを自粛する中で、フィリーズの大慈弥功環太平洋担当部長は「立ち上がりで制球が定まらない中、修正できていた。修正能力は優れた投手の資質の一つだからね」と評価した。

巨人・長谷川スカウト部長「抜群。全然、思い切りほうっていない。佐々木と(巨人の)菅野の高校のときを比べたら10対1です」
中日・八木スカウト「筋疲労があってもゲームメークの能力が高い。(投球の)スイッチを入れ替える感性に素晴らしいものがある」

7回に入り“令和の怪物”は圧巻の投球を見せた。一関工のクリーンアップを3者三振。8回の先頭まで5連続をマークし、計13奪三振となった。その裏打線が1点を追加。9回もマウンドへ上がった。

仲間がくれた時間を無駄にはしない。初回2死二塁から4番・小畑をこの日最速タイの157キロで見逃し三振に仕留めると「力まずに投げることを意識した」。出力は上げずに、フォークを有効利用。6回2死からの5連続三振を含む毎回の15三振を奪い、2安打で完封した。これで今大会29イニングを投げ、毎回の51奪三振だ。

全129球中、150キロ超の直球は24球あった。「力まずに良いボールが投げられたと思う。前の試合で投手陣が頑張ってくれたので、万全じゃないけれど、良い状態だった。でもまだ優勝してはいない。最後に勝たないと、初戦で負けるのと一緒。意味がない。(決勝も)勝ちにつながるように頑張ります」。この日の15三振を含め、今夏投げた全29イニングで毎回奪三振を継続中。決勝も先発完投の覚悟はできている。


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