日体大の153キロ右腕で、ドラフト上位候補として注目されている寺西成騎投手がこの秋初登板し、7回4安打1失点の好投を見せた。152キロを記録し、視察した11球団のスカウトに大きくアピールした。
復活投球
寺西成騎投手は昨年12月の侍ジャパン大学代表候補強化合宿に参加し、右腕投手で非常に目立つ素晴らしい投球を見せ、このまま順調に行けば、ドラフト1位候補として1年間注目されるように思えた。しかし春は序盤に間に合わずに3試合の登板に終わっていた。
それでも6月の代表候補合宿ではその力で存在感を示し、大学代表入りしてハーレム大会などで優勝に貢献するなど力を見せていた。しかし帰国後の8月中旬に肺炎を患い、その後も右手中指のまめを何度も潰すなどコンディションが合わずにこの秋は登板していなかった。
この日の秋季リーグ戦開幕3カード目となる東海大戦の1回戦で寺西投手が先発すると、初回に152キロを記録する。2回以降はツーシームを軸に東海大打線を抑え、7回4安打6奪三振2四球で1失点と安定したピッチングを見せた。試合にも勝利し「久々の登板なので緊張しました。次はもっと投げられるようにしたい」と話した。
この日は巨人、中日、北海道日本ハムなど11球団のスカウトが視察し、ドラフト上位候補と言われる投手の状態の確認を行った。視察した北海道日本ハムの栗山CBOは「見たかったものに関しては安心した。すばらしいものを持っているので、これから上がっていくと思う。楽しみです」と評価した。
大学に入ってから故障などに苦しんだが、昨年秋に高校時代から評価されていた力を見せ始めた。まだ1年を通して活躍を見せてはいないものの、やはり投げている球のストレート、変化球の質も高く、フォームの良さ、球の角度など評価される点はたくさんある。故障などがやや気になるが、持っているものは大学生右腕でもトップクラスだと思われ、この秋にあと少しアピールできれば、ドラフト2位前後での指名となりそうだ。
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