神戸医療未来大の154キロ右腕・牟田稔啓投手がリーグ戦初勝利を挙げ、北海道日本ハムのスカウトが評価をした。
リーグ戦初勝利
牟田稔啓投手は154キロ右腕としてプロも注目しているが、香椎高校時代は3年時に新型コロナのために夏の大会などが中止となり、大学でも3年までは2部リーグが舞台で、3年秋には足首を痛めて登板は1試合のみだった。
今年春から1部に昇格をしたものの、牟田選手は右肘痛のために登板がなかった。しかし夏までの練習試合でスカウトが大勢集まる中で15奪三振の快投を見せ、154キロの速球も相まって注目される投手となった。それでも秋のリーグ戦初登板はリリーフで登板したものの2つの四球を与えたあとに2失点し、苦い登板となっていた。
この日は阪南大戦でリーグ初先発をした。初回の先頭打者に四球のあと3ベースヒットを浴びてあっさり失点すると、連打でもう1点を与えた。2回も先頭打者の四球と自らのバント処理エラーでピンチとし、犠牲フライで1失点と2回までに3安打4四球で3失点をしてしまう。
しかし3回は2者連続三振で3人に抑えると、4回には三者三振を奪った。5回は四球の後に内野安打で1失点して降板、5回を投げて3安打8奪三振5四死球で4失点という内容だった。それでもチームが勝利し、リーグ戦初勝利を手にした。
この日の最速は152キロ、鋭く曲がるスライダーを武器に三振を奪った。「初回と2回はコントロールが定まらず、ボールが先行して自分のミスもあって慌てた入りになってしまいましたが、援護してもらってから3回と4回は自分の持ち味を出せて、真っすぐで押していけました。150キロを超えられたので、初回からそういう球が投げられるようにしたい」と話した。
この日は北海道日本ハムの荻田スカウトが視察し、「立ち上がりは不安定でしたが、中盤に良いところが見られました。いかに最初から出していけるかが課題ですが、球威があるのは魅力です」と話し、立ち上がりに大きな課題はあるものの、中盤の球を評価した。
早稲田大で監督をしていた高橋広監督も「練習試合では17奪三振や大阪商業大を5イニングパーフェクトに抑えたこともあります。肩甲骨の可動域が広く、柔軟性もある。エンジンは大きいので、伸びしろがあると思います」と評価する。プロ志望届を提出しており、「小学生の頃からの夢。ずっとプロを目指してきました」と話す牟田投手は、ドラフト会議では育成ドラフトでの指名となりそうだが、その球の威力はファームでも注目される事になりそうだ。
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